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大型グロースは目いっぱい:バイロン・ウィーン
2020年8月14日

ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏が、大統領選・米国株・ドル相場・金など幅広いテーマについて語っている。


バイデン政権が市場にとってマイナスかどうかははっきりしない。
市場は共和党政権下より民主党政権下の方が概して良いパフォーマンスを上げる。

ウィーン氏がBloombergで、大統領選の市場への影響についてコメントしている。
民主党バイデン候補が副大統領候補にカマラ・ハリス上院議員を指名したことについて、同議員がバイデン氏よりも進歩主義的と評し、民主党をやや左に寄らせる選択だと解説した。
このため、増税や規制強化の可能性がやや高まったとし、これが市場へのマイナス要因になりうるとした。
一方で、バイデン勝利なら各国との通商協定はより現実的なものになると期待され、これはプラス要因だという。
米中関係も(形式的には)正常化するものの、バイデン氏も強硬スタンスであり、交渉の行方は不透明だという。

投資対象としての中国について尋ねられると、ウィーン氏は厳しい注文を付けている。

「中国政府が国家主義的なスタンスをとり、グローバリゼーションに反する限り、中国に新たなコミットメントを行うのは難しい。
しかし、中国には成長の機会がある。
新たにコミットメントを行うには、中国との間でもっと調和的な関係が必要だ。」

現在の米国を語るのは難しい。
市場は絶好調のように見えるが、経済では悲鳴の声が上がっている。
実は市場も中身を見れば絶好調の部分、瀕死の部分が見られる。

ウィーン氏の話し方にもそのまだら模様がはっきりと表れている。
「弱気相場が終わり、景気後退が終わった」とマクロの状況を分析する一方、依然状況は厳しく、倒産はまだ終わっていないとも話す。
こうした不均一な市場・経済の中で、ウィーン氏はまだ米国株市場が年末までに上げうると話す。

S&P 500は(年末)現状より少し上がるかもしれない。
しかし、現状、基本的に市場は目いっぱいの値が付いている。
市場をここまで押し上げたのは大型グロース、FANG、ヘルスケア、マイクロソフトなどだが、これらの倍率は2022年の予想利益に対してかなり目いっぱいになっている。

2022年といえば、おそらくすでに新たな常態に移っている時期であろう。
その2022年の利益予想に対して目いっぱいとなれば、今後不合理な予想が信じられるようになったり、不合理な倍率が容認されるのでない限り、上値は重くなるのだろう。

ウィーン氏はむしろ回復の恩恵をまだ受けていない出遅れセクターにチャンスがあると考えている。
工業株、旅行・ホスピタリティ関連株の一部を辛抱強く待つべきと話している。

ウィーン氏は米ドル相場への不安を述べている。
最近のドル安の原因として、財政赤字、FRBバランスシート拡大、アジア・欧州よりウィルス対策がうまくいっていないことを挙げた。
そして、ドル安から身を守る1つの方法として金投資を奨めている。
これほど正統的で高名なストラテジストまでが奨めるとなると、もはや金は市場のコンセンサスなのだろう。

私もポートフォリオに入れている。
個人投資家が金のポジションをとることには意味がある。


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