大きなマイナスの可能性を抑え込め:アラン・グリーンスパン

アラン・グリーンスパン元FRB議長が、予想されるFOMCの「保険的利下げ」についてコメントした。
自身がFRB議長時代も何度も同種の利下げを実施したと話している。


予想とはとても注意を要するもので、ある予想結果は他に比べてはるかに大きなマイナス効果を持つことがある。
その意味で、そうしたタイプのイベントのリスクを減らすよう行動すべきだし、重要なことだ。
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小さな確率のイベントだが、とても危険になりうるイベントが存在することに留意すべきだ。

グリーンスパン氏がBloombergインタビューに応えた。

今月30-31日のFOMCでは概ね25 bpの「保険的利下げ」が実施されると予想されている。
債券(先物)市場はその後の利下げも織り込んでおり、市場がFRBを督促する状況が続いている。
一方で、経済のファンダメンタルズは利下げを必要とするほど悪くないとの指摘も多い。
これが、利下げを正当化しにくくしている。
そこで市場関係者が口にするのが「保険的利下げ」だ。


「保険的利下げ」で市場が思い出す1つの局面が、グリーンスパン氏がFRB議長時代の1998年だ。
アジア通貨危機による不確実性が高まる中、グリーンスパン議長(当時)は3度にわたって利下げを行い不測の事態の発生を防ごうとした。
不確実性が収まると翌年には利上げを行っている。
グリーンスパン氏は、実現時の悪影響が大きなテール・リスクに備え利下げを行った局面を多く記憶しているという。

この1998年の「保険的利下げ」は危機対応として評価を受けた他、米景気の拡大と強気相場を延長したと考えられている。
現在、市場に弱気の声も聴かれる中、市場の大ベテランらに強気予想をする人がいるのは、まさにこの局面の再来の可能性を見てのことだろう。
ただし、喜んではいけない。
この長い景気拡大・強気相場は、いうまでもなくバブル醸成の道でもあった。
グリーンスパン・プットは諸刃の剣だったのだ。

金融政策に代わって財政政策を用いることについてコメントを求められると、グリーンスパン氏はコメントしたくない様子を見せた。
言葉を変えて同様の質問をされると、従来通りネガティブなコメントをしている。

1つ覚えておくべき理由は、財政赤字が拡大してそれが長く続くと、インフレになるということだ。


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