ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、従来からの強気見通しを継続し、どちらに転んでも強気にしかならないブルぶりを見せつけている。
雇用統計は少し弱めの内容だった。・・・
何か月も言ってきたように、これらすべての統計はバックミラー(に映った過去の姿)だ。
市場を理解するには前を見なければいけない。
シーゲル教授はウォートン・ビジネス・ラジオで5日、株価が過去ではなく未来を反映して決まるとの考えを繰り返した。
雇用統計など経済統計の多くは過去の状況を取りまとめて発表されており、それが悪いからといって株価が下がるべきとは限らない。
問題は将来がどうなるかにある。
常時であれば、過去は将来を映す鏡として役立ちうるが、今のような非常時にはそうとは限らない。
シーゲル教授の市場環境認識に大きな変化はない。
以下、発言の骨子:
- 希望の光は明るくなりつつある: ワクチン開発、財政刺激策協議。
- FRB理事: 承認されたクリストファー・ウォーラー氏は適任。ジュディ・シェルトン氏は承認されないだろう。
- ジョージア州上院議員選決選投票: 上院の多数を決する重要なイベント。
- 再始動トレード: 市場はワクチン次第で再始動トレードに取り組もうと身構えている。
- セクター: テクノロジーから再始動銘柄まで全面的に強い。
- 長期金利: まだとても低いが、再び今年半ばのような低金利にはならず、2021年を通して上昇するだろう。
- 原油上昇: OPECの合意もあるが、ほとんどは再始動を反映したもの。
- エネルギー株: 配当利回りが8-10%になるほどのディープ・バリュー。
シーゲル教授は、エネルギー・セクターの見掛け上の割安さを指摘するものの、興味はあまりないようだ。
私は経済回復の恩恵を受ける他の銘柄の多くに目を向けたい。
もう1つ言いたいのは、民主党が(ジョージア州決選投票で)2議席とも獲って(大統領・上下院総獲りになって)も、インフラ支出は大きくなる。
増税はあるだろうが、インフレ支出も大きくなる。
だから市場は上昇すると予想している。