海外経済 投資

国際株式をあきらめてはいけない:ジェレミー・シーゲル
2020年11月17日

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、明るい笑顔でいつものとおり米国株高・ドル安を予想し、その一方で国際株式(米国以外の株式)への投資を継続するよう奨めている。


トンネルの終わりの光が今朝また明るくなった。
株式は最も長い寿命を持つ資産であることを忘れてはいけない。
今後2-3か月は本当に厳しい時期になろうが、その後ウィルスは下降し経済は上昇する。
市場はそれを見ているんだ。

シーゲル教授がBloombergで、16日の米国株市場の上昇についてコメントした。

米モデルナは16日、3万人以上が参加した臨床試験で開発中のワクチンが94.5%の効果を示したと発表した。
これを受けて同日のS&P 500は前日比1.16%上昇し3,626.91で終えている。

来年は予想より良くなると思う。
ペントアップ需要と流動性によって経済が強まると予想されるからだ。
そして穏やかなインフレ、2、3、4%のインフレになるだろう。
私の研究では、その程度なら株式市場に悪い影響を及ぼさない。

シーゲル教授の発言に目新しい内容はない。
ただ、今回大きく異なるのは、これまでのところ大統領選が無難に消化され、ワクチン開発で良いニュースが出てきたことで、市場が一層明るくなっていることだ。
コロナ・ショックの早い段階から強気を通してきたシーゲル教授の予想はこれまでのところ着実に当たっている。
それでも、決然たる強気であったがゆえに眉に唾をつけて聞かれることもあったが、今ではもはや敵なしの様子だ。
問題は、今後も細部にわたって教授の予想が当たるかだろう。

まずはファクター/セクターの選択。
シーゲル教授は、来年の市場の主たるテーマが「再始動トレードと利回り探し」になると考えている。
つまり、コロナ・ショックの影響を強く受けていた企業群が強く回復し、低金利ゆえに高配当株が買われるというシナリオだ。
その裏返しにあるのがテクノロジー銘柄であり、来年は少し退潮するという。
特に、セクター内には極端なバリュエーションの銘柄も少なくない。

「今は控えめにいっても、それらが世界を変えているというように見える。
しかし、PSRが20、30、40倍になってくると、どれだけ余力があるか疑問だ。」

シーゲル教授は、為替について米ドル安を予想する。
ドル相場については相反する要因があるという。

  • 米国では諸外国より多くの流動性が供給された。
  • 強い経済は概してその通貨にとって良いもの。

シーゲル教授の結論はドル安だ。

「私は2021年はドルに(下げ)圧力が加わると予想している。
そうなる理由は、ドルが過去数年とてもとても高く、下方シフトが続くと考えるからだ。」

シーゲル教授は、「国際株式をあきらめてはいけない」と熱弁する。
これは単に国際分散が重要というだけではない。

日本株に起こっていることを見ろ。
新興国市場は回復し、インフレ環境とドル安の中で良いパフォーマンスを上げている。
債務の要因によるものだ。
長年、国際株式はアンダーパフォームに苦しんできた。
2021年は、国際株式が米市場をアウトパフォームする年になる可能性が大いにある。


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