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問題は先延ばしされただけ:ローレンス・サマーズ
2020年4月13日

ローレンス・サマーズ元財務長官(現ハーバード大学教授)が、コロナ・ショックに対するFRB政策、債務リストラ発生、今後の見通しについて語っている。


FRBがとった行動は短期では間違いなく正しい。
流動性供給がファンダメンタルズに勝り、貸出が根本的なギャップを埋めるとの考えは常に間違いだ。

サマーズ氏がBloombergで、FRBの対コロナ政策についてコメントした。
FRBが事実上幅広く信用供与する政策(貸出や社債買い入れ対象拡大)は、一時的な止血にすぎないと指摘した。
経済が停止する中、支払い能力の低下は小売店、家主、銀行へと伝染する。
この伝播を終わらせるための資金供給は、結局大きな納税者負担を生むと予想した。

「これは問題の解決ではなく、問題の先延ばしだ。
今後彼らがどう対処するのか注視しないといけない。
何が解になりうるのかわからない。」

サマーズ氏は、今後莫大な金額の債務リストラが必要になると警告している。

サマーズ氏は、経済面だけでなく医療面についてもコメントしている。

「以前、私は健康状態が制御できれば、リゾートの街が夏に賑わいを戻すように、かなり迅速に状況が回復すると考えていた。
・・・ただそれが重要でないと思うようになった。」

サマーズ氏は月初、公衆衛生の制御ができれば「金融危機や通常の景気後退の後よりも迅速に正常な状態に回復するだろう」と予想していた。
同氏はまだこの見方が正しいと言うが、実際にはかなり考え方を慎重に変えたようだ。
それは、パンデミック再発の可能性である。
一端パンデミックが収束しても、抜本的な対処法(ワクチン、治療)が確立できないままに行動制限を解除すれば、再び同じことを繰り返しかねないためだ。

ワクチンができるまで、ウィルスはかなり大きな重しになる。
だから、問題は寛解後の化学療法の動向になる。
少なくとも来年までは、それをやり遂げなければいけなくなる。

サマーズ氏の指摘は極めて理に適っている。
確かに社会生活がすぐに元に戻るというシナリオは考えにくくなっている。
ただし、それでも意識しないといけないのは、経済はともかく、市場がかなり経済の先を読む傾向にあることだろう。


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