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問題の本質はウィルスではない:ピーター・シフ
2020年3月10日

ユーロ・パシフィック・キャピタルのピーター・シフ氏が、原油と米ドルの相場見通しについて語っている。


でも、これ(原油安)は持続可能ではない。
間違いなくたくさんの借金漬けのエネルギー企業が倒産する。
結局は生き残った企業が、原油価格のリバウンドとともにもっと儲かるようになると予想している。

シフ氏がロシア国営RTで、9日の米市場を揺るがせた原油急落について語った。
同氏は、米シェール企業が1バレル50-60ドル以上の原油価格でないとペイしないと指摘。
30ドル台前半まで下がった状況では、多くの企業が破綻を逃れられないと話した。

「これが数か月続けば、これら企業は債務の利払いができず、銀行がローン担保の差し押さえを行う。
債務の担保は原油埋蔵量だが、この価格が内爆している。
だから、これが石油産業の金融危機になる。」

シフ氏は、政府がエネルギー企業や銀行の救済に乗り出す可能性に言及した。
同氏はすべきでないと考えているが、過去を振り返ると、そうなる可能性が否定できないという。

原油価格の下落はおそらくデフレ的過程の一部なのだろう。

シフ氏は「デフレ的過程」が進みつつあると指摘した。
しかし、このデフレ的過程は長続きしないという。

問題は債務バブルであって、それを弾けさせる針ではない。
コロナウィルスがなくても、何か他のものがあったはずだ。

シフ氏は、現在がバブルの収縮期にあたると考えている。
だから、原油安であり、デフレ的過程なのだ。
そして、今回はリーマン危機の時とは状況が異なる。
今回FRBには金融緩和余地がほとんど残っていない。
だから、金融緩和によって危機を先延ばしすることはできないという。
ここでプロセスはデフレ的からインフレ的なものに変わる。

ゼロ金利にし、QEを積み増せば、行き着くのはドル下落だ。
これはみんながドルを買ってドル高になった2008年とは逆だ。
・・・
原油を含むコモディティの弱気相場はとても短期的なものになる。
一たびドルが崩れ始めれば、原油を含むすべての価格が上昇するからだ。

シフ氏は米ドルの価値が低下すると予想する。
つまり、ドル安でありインフレ昂進だ。
特に多くの新興国通貨に対してドル安が進むという。
原油の大消費国である新興国の購買力が相対的に向上し、原油需要が増え、原油価格が上昇するだろうという。

シフ氏はこれまでどおり金価格上昇を予想している。
これも原油価格の回復を暗示しているという。

「原油価格と金価格が異なった動きをするのは極めてまれだ。
金が下がることでこれが解消するとは思わない。
原油価格が結局は金に追いつくのだと思う。」


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