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唯一リスクを和らげられるのは現金:モハメド・エラリアン
2020年11月1日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、リスクを緩和できる唯一の資産クラスとして、最近評判のよくない現金を挙げている。


「あなたが怒っているワケはわかる。
3月以降で最悪の週、2か月続けての下げだ。
そして、今月(10月)は債券も売られた。・・・
投資家はあらゆる角度からやられている。
お気に入りの銘柄さえ大きな損失だ。」

エラリアン氏がFOX Businessで30日、急速に心配が募っていく市場環境について語った。
同氏は、うろたえずに足元の状況を把握すべきと話す。
現在、市場には大きな3つのドライバーが存在するという。
経済回復、刺激策、中央銀行プットだ。

「ファンダメンタルズはコロナウィルスのおかげでもう改善していない。
(追加)刺激策は(選挙前には)実施されず、最速でも来年初めになる。
だから、投資家はたった1つのこと、流動性の状況に依存している。」

3つのドライバーのうち2つが剥落した。
そのため、価格が居所を変えている。
これまでの牽引役だったテック銘柄でさえ、その影響は逃れえない。

投資家には、もしも理解している銘柄に投資しているなら、継続しろと言っている。
買いたいなら、もう少し待って、やり過ごすのを待つべきだ。
まだ本当の不確実性が数日続くだろう。

エラリアン氏が心配するのは大統領・議会選挙だけではない。
実は、選挙についてはあまり心配していないのだという。
同氏が心配しているのはむしろ今週4-5日に控えるFOMCの方だ。

「FRBは何かやらなくてはいけない。
なぜなら、市場は、売られるとFRBが介入し流動性を供給してくれるものと条件付けされてきているからだ。・・・
FRBは難しい立場に立たされている。
FRBが何か安心を与えるようなことを言わないと、この市場はまた下落するだろう。」

グリーンスパン議長時代以降、FRBは市場にせがまれるままに金融緩和等を行い、市場を助けてきた。
リスクフリー資産からリスク資産まで、資産価格を下支えしてきた。
それが度々のバブルを生む一因になったとの指摘も多い。

エラリアン氏は、インフレを恐れる投資家とは一線を画すメッセージを投資家に伝えている。

株式:債券を60:40、70:30にしている人たちは債券への配分を見て、リスク資産下落でも少なくともこれは利益を出す、リスクフリー資産は上昇すると考えていた。
結果はNoで、それも損を出した。
これが意味するのは、債券が中央銀行により歪められ、もはや投資家が望むような動きをしなくなる時点に達したということだ。
だから、世界で現在唯一リスクを和らげてくれるものは現金だ。

エラリアン氏は、シクリカルに取り組むのも時期尚早だという。
世界経済の回復が思うほど進まない可能性があるからだ。
同氏は、もう少し待てば「良い株価で買える」チャンスがやってくるような「気がする」と話した。

私は待って、より良い水準でテック企業にエントリーしたい。

エラリアン氏は以前、守りのための資産クラスという観点から、金と大手テクノロジー銘柄のナラティブが似てきたと話したことがある。


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