加藤出氏:10年金利を0.3%、できれば0.5%に

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東短リサーチの加藤出氏が、日銀は景気後退への対応を可能とするために長短金利を引き上げるべきと主張している。
水面にへばりついたイールド・カーブのままでは、不況の中円高に苦しめられることになりかねないと示唆した。


世界経済がいい来年ぐらいに、ある程度イールド・カーブを持ち上げる微修正が望ましい。
10年金利を0.3%、できれば0.5%程度に上げられればいい。
マイナス金利も少し上げる。

加藤氏はテレビ東京の番組で、将来の金融緩和余地を作るためのイールド・カーブ微修正を主張した。
異次元緩和の出口というわけにはいかなくとも、次の景気後退に備えるために微修正が必要だという。
その微修正のために日銀は「総括的検証 その2」を行うべきとした。

景気後退に備える欧米

FRBやECBが金融政策正常化に向かっている。
FRBは今月からバランスシート縮小を始め、ECBはテーパリング開始を決定する見込みだ。
いずれも物価目標の達成が確定的なわけでもなく、先行きの動向に自信を持っているわけでもない。
これまで金科玉条としてきた物価目標を後回しにしても、金融政策正常化を急いでいる。
加藤氏は2つの要因を挙げる:

  • 株式市場などのバブルを警戒している。
  • 景気がいいうちに修正しておかないと、景気後退期にやれる金融政策がなくなってしまう。

「FRB・ECBの経済予測ではいずれも先行きは減速していくと見ている。
日銀も同様だ。
FRB・ECBは今のうちに正常化を進めておこうとしている。
ならば、日銀もという話になりうる。」

加藤氏は、選挙の情勢から黒田総裁続投の確率が高いとし、日銀の物価目標は変わらないだろうと予想する。
しかし、欧米を見る限り、物価目標との整合がつかなくても微修正を図る可能性はあると示唆した。

(次ページ: 不況で円高の恐れ)