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アスワス・ダモダラン 割安なのはFacebookだけ:アスワス・ダモダラン
2020年8月24日

アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、米テクノロジー大手6社の株価評価を公表している。


これら銘柄が過去6か月にわたりどれだけ上げたかを考えれば、割安とされたのがたった1銘柄(Facebook)だったことも驚きではないだろう。

バリュエーション学部長のあだ名で呼ばれることもあるダモダラン教授が自身のブログで、FANG(Facebook、Amazon、Netflix、Google)にApple、Microsoftを加えたFANGAMの株価評価を公開している。
それによれば、Appleが最も割高(30%超)で、Amazon・Microsoft(10-20%)、Netflix・Alphabet(10%未満)と続くのだという。

ダモダラン教授はFANGAMについての自身のポジションを開示している。
2013年にMicrosoftを、2016年にAppleを、2018年(のスキャンダル後)にFacebookを購入したという。
(投資した当時もブログで投資の狙いを開示していた。)
Appleの時価総額が2兆ドルを超えたのを機に、同株は9日に売却したという。
教授はそれ以外の銘柄への方針も明記している。

  • Microsoft: 割高だが保有継続。
  • Netflix・Alphabet: 下げればいずれかを買い。
  • Amazon: 空売りはしない。

ダモダラン教授は、いつも自信満々に自身の株価評価を公表する。
その一方で、市場が合理性のある評価額に必ず収斂するとは考えていない。
今回の対象では割高に見える銘柄が多いが、Appleを除けば、保有株を売却したり、空売りをするようなことは考えていないようだ。
なぜなのか。

ダモダラン教授は、現株価でエントリーした場合のIRRを計算している。
Facebook株のIRRは7.16%と計算されるのだという。
教授は、現在の低金利・株式リスクプレミアムを考えれば、株価を割安とするのに十分な高さだと評する。
興味深いのは、30%超の割高とされたAppleのような銘柄だ。

このグループの中で最も割高なAppleでさえ、現在の時価総額を前提にするとIRR 5.30%を生み出す。
リスクを考えればこのIRRでは足りないが、他の選択肢に比べると悪くない。

これが投資家にとって売りの決断を難しくさせているのだろう。
裏を返せば、リスクに見合わないリターンの投資を促されているのだ。


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