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利回り追求が恐怖に打ち勝ってしまっている:ダン・ファス

Loomis Saylesのダン・ファス副会長が1950年代のようなインフレ急騰の可能性を示し、ハイイールド市場の先行きに心配している。


「この(ハイイールドの)市場を見ているポートフォリオ・マネージャーたちは愚か者ではなく、リスクを認識している。
でも、ハイイールドのファンドを運用していて米国債に退避すれば、それはアンダーパフォームを意味する。」

ファス氏がFTのインタビューで、苦しい債券投資家の胸の内を語った。
リスクを取らなければ他社に負けてしまう。
しかし、リスクに見合うほどの信用スプレッドがとれるか疑わしい市場環境だ。
みんなそれを知っていながら、ハイリスクの商品への投資を続けざるをえない。
結果、ハイイールドの市場は過去と比べスプレッドが小さいのに参入がやまず(買われているという意味で)活況を呈している。

「当然の慎重さや用心に関し放棄されている状況を見ると恐ろしくなる。・・・
これがどうなるか注視しないといけないが、利回り追求が恐怖の要因を上回っている。」

ファス氏は、1950年代のような「インフレの『スパート』」が起こりうると予想する。
それでも今後数年でFRBに大きな利上げは望めないという。

これはインフレの昂進・高止まりの可能性が高いこと、その後に急激な金利上昇が起こりうることを示唆する。
そうなれば、信用スプレッドにも拡大要因となるだろう。

1950-80年の米インフレ
1950-80年の米インフレ

88歳の老投資家はインフレについて1950年代と比較している。
1960-70年代を引く人が多い中で、さすがは重鎮中の重鎮だ。
1950年代とは、FRBが戦中から長期金利をペッグした後、大戦終了・朝鮮戦争などで経済が活況となり、特に1950-51年にインフレが「スパート」した時代だ。
現在との類似点を挙げるなら、量的緩和が長期金利のペッグ、パンデミックが大戦、大規模財政政策が朝鮮戦争となるのだろうか。

ファス氏は金利上昇要因が強まる中で慎重だ。

私は楽観しているが、それでも気を付けないといけない。
債券市場はかつてほど安全ではない。・・・
リスクはいたるところにある。


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