海外経済

冷静に、大恐慌の再来だ:レイ・ダリオ
2020年4月12日

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、大恐慌の再来を予想した。


インタビュアー「米国は大恐慌になるのですか?」

Yesだ。ただし、その言葉は慎重に使いたい。
この言葉はセンセーショナルな言葉で、恐怖を掻き立てる。

ダリオ氏がTEDのインタビューで、冷静沈着に「大恐慌」の再来を予想した。
すでに進行形だという。

ダリオ氏は、自身の解答の理由を丁寧に説明している。
「大恐慌」と尋ねられたのだから、説明も1930年代に即したものになる。

「1929年から1932年にかけて経済の後退があった。
失業率は2桁だった。
経済の後退の大きさは10%程度だった。
今がそうかと言えば、Yesだ。」

コロナ・ショックでは、政府や州ほかによる行動制限が実施されている。
多くの店舗が営業をやめ、失業率も急上昇傾向にある。
経済が稼働しないのだから、四半期で(前年比)数十%の経済収縮を見込まざるをえない。
かなり性質は異なるものの、失業率や成長率の数字の悪さは大恐慌と似たものになっても驚きはない。

それにどう対処したか。
1933年、大量の紙幣が増刷され、今行われているのと同様の政策が行われた。
同じことが行われている。
ゼロ金利。
同じこと、同じダイナミクスだ。

1933年、米国は金本位制を停止し、金保有量の制約を受けずにドルを発行できるようになった。
財政出動が行われる一方、短期金利は底を這うようになった。

そして、そのマネーがそこから拡大をもたらした。
株式市場が最高値に戻るまで、経済が過去最高に戻るまでどれだけかかったか。
とても長い期間かかった。
今がそうかと言えば、Yesだ。

株価について言えば、過去最高値更新は戦後まで待たなければならなかった。
ダリオ氏は、こうしたパターンは歴史の中で何度も繰り返されてきたと話している。

今が大恐慌、あるいはその次(1938年)の不況期に似ているとして、ここからどう回復することができるのか。
ダリオ氏は、回復のために選択される政策を予想する。

これから起こるのは、紙幣増刷と再分配の組み合わせだろう。
これが続く。
これらがかなり早く起こり、そのプロセスがおそらく2-3年続くだろう。
そして立て直すことができる。

ダリオ氏はこれまでも(望むか否かは別として)協調的な金融・財政政策を予想してきた。
それしか手がないから仕方がないとの思いだったろう。
今回はそれに加えて「再配分」を予想している。
これまで再配分を増やすべきとのニュアンスを話したことはあったが、ここでは明確に予想している。
増税して再配分をするのは政治的に難しいから、紙幣増刷で分配することになると見ているのだろうか。


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