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再びドル安傾向へ:スティーブン・ローチ
2021年4月8日

元モルガン・スタンレー・アジア会長スティーブン・ローチ氏は、FRBの金融政策がバブルを生んでいるとした他、今後再びドルが低下を始めると予想した。


FRBは間違いなくバブルを監視している。
しかし、同時にバブルを生み出すことでもすばらしい仕事をしている。
ゼロ金利と大規模な流動性注入が金融市場に波及している。

ローチ氏がBloombergで、FRBに対して辛辣な皮肉を投げかけている。
同氏は以前、資産バブルの警戒もFRBの使命の1つだと注文を付けたことがあった。

1990年前後のバブル崩壊で壊滅的打撃を受けた日本では、日銀が資産バブルへの警戒を怠らないのは当然との共通認識がある。
しかし、米国ではそうとはいえない。
バブルの警戒は主に政府の役割であり、FRBにとっては枝葉の1つにすぎないとの意識がある。
逆にFRBは、資産インフレによる資産効果を政策手段として好んで用いている。

SPACからビットコイン、今や住宅市場も投機的になっており、これらはすべて極めて投機的な環境の典型的な表れだ。
FRBは二枚舌で、片方で資産バブルを心配するといいながら、もう片方でバブルを生み出す状況を作っている。

ローチ氏は昨年6月、ドル相場が35%程度の大幅安になると予想している。
当時はパンデミックによりドルが買われた直後だった。
その後35%は下がらなかったがそこそこ大きく下がり、今年に入ってドルは少し戻している。

米実効為替レート
米実効為替レート

国内貯蓄の急低下と大きな経常赤字の組み合わせの場合、FRBは通常引き締めで対応してきたが、そうしないだろう。
それはさらなるドル急落の圧力を与え続ける。
まだそうなっていないが、今年時間が進むにしたがい、そうなるだろう。


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