債券王たちのつぶやき

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債券王ビル・グロス氏や新債券王ジェフリー・ガンドラック氏が相次いで長短金利についてツイートした。
示し合わせたようなツイートは少々不吉な先行きを指し示しているようにも見えるが・・・


グロス氏は米10年債利回りの底を示唆

グロス氏は昨日、米長期金利についてツイートしている。

円建てにヘッジした米10年債利回りが、新たな循環的底値36bpをつけた。
これは、日本人投資家の受け取る金利が限られるだけでなく、米10年債利回りが2.36%より下げる余地が限られることを意味する。

この点についてはFPでも「ヘッジコストが円高圧力に?」で紹介したとおり。
為替ヘッジ・コストの上昇によって、本邦投資家の米国債投資の魅力が減っているということだ。
本邦投資家の米国債買いが減れば、米国債利回りは上昇しにくい。

なお、グロス氏は15日、共和党税制改革案についてもコメントしている。

「提案された税制改革案は個人より企業を優遇するものだ。
短期的には企業収益にプラスだが、結局は経済の助けにはならない。
資本主義は消費者を必要とするものだからだ。」

ガンドラック氏は短期側の上昇を懸念

ガンドラック氏の昨日のツイートはこうだ。

「米2年債利回りは3か月足らずの間に50ベーシス超も上昇した。
『FRBが出遅れている』という説が『フラット化は問題ではない』という説に加わった。
なんと見え透いたことか。」

ちなみに20日には米3年債利回りに言及している。

「(短期国債のような)債券チャートが過去数週どんどん悪くなっていく。
米3年債の2%レベルが極めて重要だ。
この水準を切るとその上には抵抗線がない。」


米国債利回り(青:2年、赤:3年、緑:10年)
米国債利回り(青:2年、赤:3年、緑:10年)

グロス氏は、10年金利が下がりにくいと指摘している。
ガンドラック氏は2年・3年に上げ余地があると示唆している。
米金利は長短ともに上昇する可能性が高まっているように受け取れる。
行き過ぎた金利上昇は当然ながら資産価格にはマイナスだ。
気の早いグロス氏はすでに信用サイクルの反転と米国株市場のピークを宣言している。
勇み足も多いグロス氏だが、今回の予想は当たるだろうか。

FRBの利上げが予想以上に早く進むとの見方も高まっている。
ゴールドマン・サックスは、来年4回の利上げを予想している。
これは、ガンドラック氏の示唆する短期側の上昇と擦り合うものだ。
この短期側の上昇は長期側も押し上げるだろうか。
仮にそうした展開でも長期金利が上昇しないと、今度はイールド・カーブのフラット化が危惧されるようになる。
金融引き締め期には落とし穴がいくつもある。

(一部を修正して再掲載しました。)

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