債券利回り低下が金を押し上げる:ジェフリー・ガンドラック

債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、景気の悪化と低い債券利回りを予想した。
この環境では、リーマン危機後のように金が大きく買われる可能性があるという。


「これは糊塗できない。・・・
40 bpの逆転が起これば、問題が起こる。」

ガンドラック氏がYahoo Financeの電話インタビューで、米イールド・カーブの長短逆転についてコメントした。
米10年債利回りは下落が一服したように見えるものの依然として2%を大きく割り込んだままだ。
長期側がFF金利より低いのだから、イールド・カーブは容易に長短逆転してしまう。
ガンドラック氏は2007年の状況とよく似ていると話した。

ガンドラック氏は6月のウェブキャストで、その後半年のうちに景気後退入りする確率を40-45%、1年のうちなら65%と話していた。
今回のインタビューでは、来年11月の大統領選前の景気後退入り確率を75%と答えている。

ガンドラック氏は、世界が景気後退の到来という苦い現実から目を背けているという。
最も心配すべきが先述のイールド・カーブ逆転。
その他にも景気先行指標が「急速に悪化」しているとして、すでに悪化が進んでいるPMIや消費者信頼感を挙げた。

ガンドラック氏は、従前からの指摘どおり、イールド・カーブの逆転が解消して逆にスティープ化が進む時が景気後退の本番になるという。

逆転が解消しスティープ化が進み始めれば、差し迫った状況になる。
それまでにはFRBは後手に回っているのを悟り、市場も後手に回っているのを悟り、みんなFRBが利下げすると理解するだろう。


6日に行われたこのYahoo Financeインタビューでは投資推奨も話題になったようだ。
推奨の前提は一過性のものとは考えにくい超低金利・マイナス金利だ。

「現在、15兆ドルを超える世界の債務がマイナス利回りだ。
先進国でのマイナス金利深堀レースと弱い経済データが相まって、米債券市場は利回り低下に引きずり込まれそうだ。」

債券利回りがゼロまたはそれ未満になっていく時、最大の相対的欠点から解放される資産クラスがある。
利回りゼロの資産クラスだ。

現時点では、現状の考え方は、マイナス金利の債券の残高が増大するにしたがって、金も同様に上げる可能性がかなり高い。・・・
みんなが債券より高い利回りのものを買いたがるのも当たり前だ。
金の利回りはゼロで、債券より高い。
金を保管するなら、10年債より金を保有する方がコストは安くて済む。

ガンドラック氏は、マイナス利回りの債券残高が直線的に増加している点を指摘する。
その継続を仮定すれば、さらに20%程度の金価格上昇が予想されるとし、目標価格を1,600-1,700ドルと話した。

ガンドラック氏は、最近の金の上昇について、買い手のほとんどが外国勢だと指摘する。
3年間金価格が急騰を続けた2008-11年を回想し、大きな上昇モメンタムが見受けられれば、米国勢も追随するだろうと予想した。

ガンドラック氏は同様の理由でビットコインも上昇する可能性があるとしたが、同時に「極めて投機的」であると釘を刺している。

金投資については、ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏も先月、リスク削減とリターン改善の両方の観点からポートフォリオへの組み込みを推奨している。
ただし、日本人投資家の場合はもう一段ドル円相場がパフォーマンスに関係してくるため、為替影響への目配りも重要だ。


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