低金利・マイナス金利の終点:ダン・ファス

Loomis Saylesのダン・ファス副会長が、米中摩擦など不確実性の多い環境での投資について話した。
また、欧州の暗い先行きについても語っている。


私たちが資金を運用している環境は過去の時代とは異なり、より多くの柔軟性が求められている。

ファス氏がCNBCで、米中摩擦など国際的・国内的緊張の高まる社会環境での投資について語った。
基本は引き続き銘柄選択としながらも、特に米中摩擦を念頭に、より保守的に、より柔軟に、手元流動性を厚く確保するよう説いている。
その理由を、米中摩擦の帰結次第で投資環境が真逆に近いほど変わるためとしている。

「もしもこれが解決するなら、アジア全体に大きな投資機会が広がることになる。
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もしも解決しないなら、アジアに機会はなく、あまり良くないものがあるだけになる。
だから、それを理解し、柔軟性と流動性を持って、機会がやってきたらそれを探すんだ。」

年末の米10年債利回りの予想を尋ねられると、ファス氏は米中摩擦の継続を前提としているような文脈でさらなる低下を予想した。


「今は1.75-1.78%ぐらいだが、私の予想では1.50%ぐらい、もっと下がるかもしれない。
・・・
米国は貿易戦争をしており、米国外の世界にも気を配らないといけない。
FRBだけでなく、中国を含む、マネーセンターの主要中央銀行もこの状況にはまり込んでしまった。
米国だけでなく世界の他の主要市場においても、イールド・カーブを操っているのは政治的状況だ。」

中央銀行は実体経済だけでなく政治や《保険》まで考えないといけない。
だから低金利が続きやすい。
不確実性が高い中で、好調な経済が金利を押し上げる展開にもなりにくい。

世界で進む金利低下、マイナス利回りはどうすれば解消するのかと尋ねられると、ファス氏は端的に答えた。

「わからない。」

ファス氏は欧州について語り、ECBが直面している課題は解決しがたいと言い切った。
その一方で、欧州において互いに撃ち合うようなことには至っていないとも指摘。
低金利・潤沢な流動性がその一助になってきたと話した。
しかし、欧州はさらにマイナス利回りが進みそうな様子だ。

ファス氏は欧州、あるいは通貨統合の良くない未来を予想した。

誰が銀行預金や債券投資をして金利を支払いたがるのか。
地下室にユーロ札を積んでおくのか。
最後にはみんな他の資産に移っていくだろう。
だから、彼らが直面している脅威とは、通貨単位の完全性が失われるということだ。


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