投資

今投資検討可能な資産クラス:モハメド・エラリアン
2019年11月12日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が現状投資できる資産クラスを挙げているが、その内容がなんとも現在の投資難を表していて悲しい。


4年前にこう言ったらどう思ったろう。・・・
『ギリシャ国債の利回りはマイナスになる。』
あるいは
『自由市場の本丸である米国が世界で最も保護主義的な国になる。』

エラリアン氏があるイベントで、不確実性の高まる投資環境について発言したとCitywireが伝えている。
少し前には想像もできなかったことが起こっている。
不確実なのは外交・政治だけにとどまらない。
市場にも予見しがたい重要な変数が多く存在する。

「流動性リスクに見舞われるのか?
・・・
これまで債券・株式で得てきた金額はある程度通常ではないと考えるのか?
株式と債券の価格は同方向に動くと考えるのか?」

いずれもかなり根源的な問いだ。
こうした問いにある程度の確度で前提を設けられないところに現在の投資環境の難しさがある。

エラリアン氏は、不確実性の高い環境でリスクを和らげたいと投資家が願うなら、投資できる資産クラスは1つしかないという。
現金だ。
自身も現金の構成比を高めているとし、その理由を2つ挙げている。

「とても利回りの低い債券を持っていると神経質になる。
長期的な目標のために短期的なパフォーマンスを犠牲にする余裕がある。」

エラリアン氏は、国債が買われすぎの状態にあると指摘する。
各国中央銀行が買いすぎた結果、実体経済との連関を離れて価格上昇(=利回り低下)が起こっているという。
当然、中央銀行の姿勢が変われば、こうした資産の価格は上に下に振られることになる。
上下どちらに振られる可能性が高いのか。
今が上に振られているとすれば、短期はともかく長期では部が悪いのかもしれない。

ほとんどの人は、現金が戦略的資産配分のパーツにはならないと考えている。
しかし、債券が完全に間違った値付けをされている今、現金は配分の一部となりうる。

かつて債券王ビル・グロス氏と世界最大の債券ファンドPIMCOをCEOとして率いたエラリアン氏の見立ては、債券価格が間違っているというものだ。
しかし、だからといって、資産をすべて現金で持つこともできない。
低インフレとはいえ、インフレの餌食になってしまう。

中企業であれ直貸であれ、実体経済へのアクセスを持っておくべきだ。

エラリアン氏は、現状投資可能な資産クラスをいくつか挙げている:
ヘッジ・ファンド、ベンチャー・キャピタル、直貸、プライベート・エクイティ、アルゼンチン100年債。
いずれも一般の投資家には手を出しにくいものばかりだ。
エラリアン氏は以前から未公開市場に積極的だが、今となってはこれは少し市場のコンセンサスとは異なる選好かもしれない。


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