今後3年間は通貨戦争が増える:レイ・ダリオ

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、今後数年の米経済・世界経済を予想した。
米大統領選前に米経済が景気後退入りする確率は40%あり、FRBが利下げすれば通貨戦争が広まるだろうという。


今後2年間、次の(大統領)選挙の前にしよう、景気後退入りする確率はおそらく40%だろう。
おそらく世界中でそうなるだろう。

ダリオ氏がCNBCで微妙な予想を語った。
米大統領選前の景気後退入り確率を語ったところは実に勇気がある。
一方で40%という微妙な数字となったことで、投資家の悩みは増えたかもしれない。

景気後退の可能性は今後1-3年深まっていき、悪化していくだろう。
供給過剰と債務リストラが起こる環境となる。

ダリオ氏は、景気サイクル終盤の定石どおりの予想を述べている。
定石とやや異なるのは、政治的要素が通常より強くなっている点だ。
同氏は、大統領選が控えていること、資本主義と社会主義の対立が深まっていることを挙げ、こうした点が資本主義のリスクに影響を及ぼしていると話した。

世間は、トランプ大統領が選挙に有利なように財政政策を打つ可能性に期待している。
しかし、ダリオ氏はこの見方には否定的だ。


米国は今、政治的な年にあり、財政刺激策は行われない。
財政刺激策は選挙の後になる。

もしそうなら、やはり大統領はFRBへのプレッシャーを強めることになるのだろう。

「世界経済が減速し始めるにしたがい、さらに大幅な利下げが行われるだろう。
その前兆を今債券市場で見ているところだ。
長期金利が短期金利より速く低下しており、イールド・カーブが長短逆転した。」

イールド・カーブの長短逆転が起こる時、投資家は長期債より短期債、場合によってはキャッシュを望んでいることになる。
これは、信用創造に逆風が吹いていることになる。

ダリオ氏は、こうした状況からFRB利下げへのプレッシャーが大きくなっているという。
しかし、FRBが金融緩和をしても景気後退を永遠に封じ込めることはできない。
ダリオ氏は、景気後退は回避不可能であり、問題は「いつ」にすぎないと話している。

金融政策には信用創造の他にも論点がある。
それが、為替への影響だ。

ダリオ氏は、FRB利下げへの対処として各国が為替を操作しあう展開になると予想している。

だから、今後3年間は通貨戦争が増える環境になるだろう。
露骨な為替介入になるかもしれないし、金融政策による通貨安誘導になるかもしれない。


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