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今年5-6月にすべての市場は脆弱に:ジェフリー・ガンドラック

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、今年5-6月に大きな変化が起こる可能性に言及している。


今後4-5か月のうちに起こる可能性が否定できないと私が思う事実に対して、すべての市場は脆弱だ。

ガンドラック氏がCNBCで、カギとなる経済指標が近々大きく変化すると予想している。
出演の冒頭、同氏はさまざまなトレンド転換が進みつつあると指摘していた。
その転換の根っこにあるものが、今年の5-6月にかなりの確度で変化を見せるというのだ。

それが持続するかどうか別として、ヘッドラインのCPIの数字が年央までにとても有意に上昇するだろう。・・・
5-6月の報告でヘッドラインCPIが3%近く、もしかすると3%に達するかもしれないと推測している。・・・
ロックダウンがあった時の低インフレとベース効果を考えれば、FRBは何もしなくていいんだ。

昨年コロナ・ショックが始まり、CPI(原指数)は大きく低下した。
そこから1年が経ち、前年同月比を計算する段になるとベース効果が大きく効いてくる。
前年同月にデフレで驚いた分が、1年後にインフレで驚くことになる。
この数字は、将来についての期待インフレではないが、インフレの重要指標であることには変わらない。

米10年債利回りは1%を少し超えた水準だ。
CPIが実際に2.9-3.0%になるなら、FRBによる大規模な介入なくして、この(低金利の)水準が持続可能とは考えにくい。
だから、FRBがイールドカーブ・コントロール(実施)を決断するまで、(長期)金利は上昇するだろう。・・・
ここからの金利上昇は、明らかに債券市場には悪影響が及ぶし、FRBによる低金利政策によって押し上げられたバリュエーションの資産にも影響が及ぶだろう。

ガンドラック氏は、FRBの金利調整について、端的に予想している。

FRBについて明らかなのは、イールドカーブ・コントロールと呼ぶものをやる意思があるということだ。
・・・
もう1つFRBで明らかなことは、今後長年(政策)金利をゼロのままに据え置くということだ。」

ガンドラック氏のこうした読みは、徐々に市場のコンセンサスになりつつあるように見える。
では、こうした前提から、どのような投資戦略が導き出されるのか。
CNBCは、株式とフィクストインカムについて「最も確信する投資先」を尋ねている。
ガンドラック氏は株式について、新興国市場株式、とりわけアジアの新興国を挙げている。
その上で、ポートフォリオを1/4ずつに分け、配分する手法を奨めている。

  • 新興国市場株式、特にアジアの新興国
  • 現金: デフレへの備え
  • 30年債など米長期国債: デフレへの備え
  • 実物資産: 不動産、ビットコイン、金などで好きなもの

ガンドラック氏が依然、米国株に弱気なスタンスを続けているのが見て取れる。
こうした配分とすることで、半分がインフレ時に寄与、半分がデフレ時に寄与すると期待されるという。
インフレとデフレの両極端の可能性がある、難しい投資環境を感じさせる配分だ。

大きなファット・テールを想定した資産配分ポジションをとる必要がある。
それを推奨し、これまでうまくいってきた。

債券王は本来のホーム・グラウンドであるフィクストインカムについて、あまり多弁ではなかった。
1/4配分する長期国債も攻めというよりは守りといった感じ。
フィクストインカムでの「最も確信する投資先」として銀行ローンを挙げ、それ以外ではリスクも大きく奨められないとしている。


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