海外経済

人工知能で先細る10の職種:FOX
2019年11月25日

FOX Businessが《機械が雇用を奪う》、もう少し正確に言うと人工知能(AI)が雇用を奪うナラティブに関連する、ブルッキングス研究所の興味深い研究を紹介している。


最大の発見は、高収入のホワイトカラーの職が、いくつかの農業・製造業の職とともに、最もAI(による浸食)に晒されているということだ。

マイケル・ウェブ氏が分析結果のインプリケーションを説明している。
同氏はAI関連の特許と職種別の仕事内容を比較し「AIリスク指数」(AI exposure rates)を計算したのだという。
以下が同指数のトップ10だ。

3.03: マーケット・リサーチ・アナリスト、マーケティング専門家
2.77: セールス・マネージャー
1.96: コンピューター・プログラマー
1.33: 個人向けフィナンシャル・アドバイザー
0.73: 経営アナリスト
0.60: 歯科衛生士
0.44: 正看護師
0.22: 配管工、空調技師
0.05: 自動車のサービス技師・機械工
-0.07: ウェブ開発者

ずいぶん指数が小さいように見えるが、これがリスクの大きい上位10位なのだそうだ。
私たちが過去いだいていたイメージとは少々異なる点もあるのではないか。
つまり、これまではルーティンの仕事が機械に置き換わると思ってきた。
しかし、時代は進み、すでにルーティンの仕事の置換はかなり進んでいるのだろう。
AIの毒牙はより人間くさい分野にも進みつつあるようだ。

なかにはAIで置き換えるのが不可能な職種もある。
それでもランクインしているのは、完全に置き換わるのでなく大部分が置き換わるパターンが顕著だからだろう。
それを金融界はいやというほど経験してきた。
かつて100人態勢で当たってきたトレーディングが今では片手に満たない人数で実行されている。
分析も取引執行も機械化され、トレードのロジックされコード化されている。
人間の役割はアルゴリズムの思想を機械に吹き込むことと、機械のお守りをすることだけになった。

ロバート・シラー教授は最近「機械が雇用を奪うナラティブ」のために次の景気後退が過酷なものになりうると警告した。
このナラティブがバイラルに広がり、その恐怖から人々が支出を切り詰めるとの心配からだ。
上記トップ10のトップ1・2はセールス/マーケティング関係の職種だ。
シラー教授は最近、マーケティングは卑しい分野とディスりつつ、経済学との協働の可能性を口にしている。
そこに論理的つながりは見えないが、1つつながっているとすれば、マーケティング関連の職種にとって特に厳しいような環境が訪れるかもしれないということか。

幸い私どもは個人向けFAを営んだこともなく、セーフな業種であるようだ。
リスト・アップされてしまった職種の皆さん、生き残りのために腕を磨きましょう。


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