海外経済

グッゲンハイム スコット・マイナード 中央銀行に金融緩和からの出口はない:スコット・マイナード
2021年10月20日

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏は、市場が金融緩和への依存症に陥っており、各国中央銀行には現状の強力な金融緩和からの出口が存在しないと話している。


明らかに現時点では大統領がFRBを大きく変えるチャンスを握っており、明らかにハト派側に傾いている。
左派から強いプレッシャーを受けている。
バイデン大統領は偉大な人物で、金融政策は理解していないだろうから、その方向でいかざるをえないだろう。

マイナード氏のあるコンファレンスでの発言をBloombergが伝えている。

同氏の発言は、FRB議長を始め多くの高官ポストの再任時期が迫ることを踏まえたものだろう。
ハト派的金融政策を望む大統領が、そうなるように人事を誘導し、要望していくのだろう。

各国中央銀行はかつて意図されたことのない役割を演じている。
かつて中央銀行の役割とは、危機時に限界的な流動性を供給し、経済が安定化し回復し始めた後にはそれを回収することだった。
今では中央銀行が市場を動かしている。

マイナード氏は、FRBをはじめとする多くの中央銀行において、その役割が変容してきたと指摘している。
以前は、最後の貸し手として必要最小限に近い流動性供給にとどめ、事態収拾後は速やかに流動性を再吸収していた。
つまり、中央銀行のバランスシートは短期間を除いてスリムな状態で保たれていた。
それが、今では中央銀行のバランスシートは拡大したままだ。
膨らんだバランスシートは通貨の信認を揺るがす潜在的リスクとなる。
ところが、逆に、バランスシートは拡大したままでよいとの主張も出るほど、量的緩和は根付いてしまった。

「しばらくの間、私たちは(金融緩和の)依存症になっていた。
そして、各国中央銀行にとって出口策が存在しない。」

膨らんだバランスシートが望ましいのではなく、それを元に戻すことができないのが実情だ。
そうしようとすれば、これまで見てきたように、思い出したように市場が癇癪を起こす。
その度に中央銀行は震えあがり、後戻りを始める。

市場は明らかにクレジット市場にパウエル・プットがあることを信じている。
いつか、そのプットを試す日が来て、とても興味深い日になるだろう。
そこでの反応関数は、FRBが再び同じことをやり流動性を供給せざるをえないというものになろう。

市場はこうした展開を完全に見透かし、押し目買いを続けている。
この繰り返しに終わりが来るのか、来るならどういう終わりになりうるのか、首を捻りながら買い続けている。


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