海外経済

世界的な景気後退はまだまだ先:ヌリエル・ルービニ
2019年4月17日

ヌリエル・ルービニ ニューヨーク大学教授が、当面の金融危機の到来を否定した。
世界的な景気後退についても1年あまりのうちには予想されないという。


この1年あまりのうちに世界金融危機が再来するとは考えていないが、いつかは世界的な景気後退になるだろう。

ルービニ教授がサウジアラビアArab Newsで語った。
サブプライム/リーマン危機に端を発した世界金融危機を予言し的中させた教授は「終末博士」ともあだ名されている。
だから、最近の仮想通貨関係の発言を除けば、インタビューのテーマは危機再来となる。
実際、昨年10月には、教授自身の寄稿において2020年の危機到来が予想されていた。
当時はまだFRBがタカ派的で、米市場がまさに混乱に陥ろうとしていた時期だった。

現在の教授の見立てはこの時よりだいぶ穏健なものとなっている。
「世界金融危機」はもちろん、「世界的な景気後退」についても控えめなトーンの発言となっている。

それがいつになるかはまだわからないが、近いホライズンの話ではない。
同期的な世界経済鈍化は米国、中国、欧州、そして世界中で現実のものだ。
しかし、問題は、経済成長が失速し、まったくの景気後退まで至るのかだ。
私はそうはならないと思う。

ルービニ教授は、すでに世界経済が鈍化しているとしながら、それが世界的な景気後退までには至らないと予想している。
その一因として中国の状況について明るい見通しを2点述べている。

  • 新たなマクロ経済刺激策の実施:
    「今後の数四半期は、中国は公式の目標6%に近い経済成長を果たすだろう。」
  • 米中交渉の合意:
    「トランプ大統領と習主席は双方とも貿易交渉での合意を必要としているから、合意に至るだろう。」

ルービニ教授は米中関係について「長期的に深刻な緊張が続く」と予想している。
しかし、選挙を控えて手柄を必要とするトランプ大統領は、目先の課題については合意を望んでいると解説した。
短期的な合意がどのような内容になっても、大統領は勝利宣言するだろうと辛らつな予想を述べている。

次に心配される欧州についても、米欧の貿易摩擦は回避が可能という。
しかし、それ以前に欧州経済はかなり弱い状況にある。
それでもルービニ教授は「凡庸な経済成長だが、成長は成長だ」とコメントした。


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