投資

不払いのパラダイムのリスクが高まる:モハメド・エラリアン
2020年6月22日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、コロナ・ショックの第3局として、新興国市場でのデフォルトの発生を警告している。


これは完全にレーダーにかかってこなかったが、コロナウィルスの健康危機の第3の局面が途上国世界で起こっており、震源地はラテン・アメリカだ。・・・
現地は単なる財政問題だけでなく、命の問題だ。

エラリアン氏がBloombergで、途上国を襲うコロナ・ショックの脅威について語った。

これが先進国であれば、財政悪化を許容する限り、当面財政の規模に制約はない。
お金を出す意思さえあれば命を救うことができる。
しかし、途上国では財政規模の限界のほか、命を救うための社会基盤が決定的に不足している。
これが、ウィルス感染問題の解決を難しくしている。

私は・・・不払いのパラダイムというリスクの高い状態に入りつつあると考えている。
このパラダイムでは、国々が債務返済と医療予算のいずれをとるか難しい選択を迫られる。
ある国々においてこの不払いのパラダイムに近づいている点を私たちは過小評価していると思う。

エラリアン氏は、コロナ問題に苦しむ途上国の中に、問題への対処を優先して対外債務返済を停止する国が出てくる可能性を警告している。
同氏は「黄信号・赤信号が点滅している」国の条件を3つ挙げている。

  • 外貨準備が限られる
  • 国内での救済策が限られる
  • 大きな財政赤字

エラリアン氏によれば、投資家はまだこの問題への備えができていないという。
それどころか、金融市場は供給された流動性をどこに向ければよいか行き先を探している最中で、逆に、新興国市場の高リターンに向かおうとするマネーも少なくない。
エラリアン氏は、投資チャンスの存在こそ認めるものの、同時にいくつか忘れてはいけない点を挙げている。

  • 何か起こっても、FRB・ECB・BOE・日銀の庇護の下にはない。
  • 個別に「多くの宿題」を行い厳選しないといけない。

先進国では莫大な流動性が市場に供給されてきた。
新興国では「不払いのパラダイム」のリスクが高まっている。
その間をマネーが移動する。
エラリアン氏は、この危うい構図をあらためて警告する。

先進国世界で起こっていることといえば、FRBやECBが市場を歪ませ続けていることだ。
結果、資本はリターンを探し続けている。
問題なのは、こうした資本が棄損される確率が高まっていることだ。


-投資
-,

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。