投資

ハワード・マークス 下げにひるまず買い続けろ:ハワード・マークス
2020年3月8日

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏が、急落の中でもブレてはいけないバリュー投資家の原理原則を話している。


来週・来月どうなるかと推測するのはトレーダーの心理だ。
私は投資家だ。
投資家がやるのは、ある資産の現在の価格を長期的価値と考える水準と比べることだ。

マークス氏ばBloombergで、ブレない信念を述べている。
バリュー投資家なら、現在の絶対的価格を見るのではなく、価値に対する相対価格を見ないといけない。
長期的価値に見合うかそれ以上のものを買わないといけない。
マークス氏は、割高・割安が何によってもたらされたかさえ、主たる判断材料にはならないという。
重要なのは、投資対象を買うことで価格に見合った価値、リスクに見合った価値を手に入れられるかにある。

その上でマークス氏は、現時点で新型コロナウィルスの影響、したがって資産の「長期的価値」を正しく知ることができなくなっていると認めている。
つまり、長期的価値と比べて割高・割安を判断できなくなっている。
そうした状況の中、投資家はどのように投資判断を下すべきなのか。

「価格が安いか高いかについて空論を費やしてもしかたがない。
しかし、2週間前よりははるかに安くなった。
パニックも起こっている。
ところで12%というのは全体の数字で、大きな例外もある。」

市場は混乱すると、銘柄ごとのファンダメンタルズの変化を見ることなく十把一絡げに売りを浴びせる癖がある。
結果、割安と思われる度合いが大きくなる銘柄が生まれる可能性も大きくなる。
マークス氏は、現在の価格/長期的価値の状況が2か月前と比べると良くなったと指摘する。
ミクロに考えて、投資のチャンスが広がったのだ。

では、マクロではどうか。
マークス氏は「経済・市場はしばらく悪化するだろう」と述べている。
その上で、底で買いたいという投資家のあさましい願いに釘を刺す。

「底はいつだと思う?・・・
簡単だ、底とは上がり始める前日のことだ。
でも、それをどう予見できるか。
底とは後になって初めてわかるものなんだ。」

マークス氏の考える投資行動とは、底値買いを狙うことではない。
底がいつ来るかは予見できない。
一方、ミクロで割安なものがあるかは、確かではないが感じとるぐらいはできる。
少なくとも相対的に割安に見えるセクター・銘柄なら見分けがつく可能性はある。

安いなら買うべきなんだ。
そこが底でなくさらに下がったなら、さらに少し買うんだ。
自分の評価が正しいかぎり、ひるまず、下げで買い続けるんだ。

マークス氏は今が底かどうかはわからないが、それでも「少し買うべき時」だと指摘する。
実際、オークツリーはディストレストを中心に投資していることもあり、買っていると明かした。

マークス氏の投資スタイルは単純な《Buy low, sell high.》ではない。
下げ局面で価格が価値より割安になれば、下げの途中でも買う。
下がればまた買い、底の前後ですべての待機資金を消化するというものだ。
マークス氏は日頃から、落ちるナイフを血を流しながらつかみたい、と話している。

キャスターは、ディストレストにとって絶好のエントリーのチャンスがやってくるのかと尋ねた。
質問の真意が、危機が再びやってくるのか、であることは明らかだ。

そうなると推測している。
規模はわからない。
2008年や2000年の再来になるのかはわからない。
本当の問題は、これがどれだけ長く続くのかだ。


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