三面記事の戦争がボラティリティを上げる:ロバート・シラー

ロバート・シラー教授が、米中貿易摩擦を茶化した。
市場はやや過剰反応気味と示唆したものの、それでも影響はしばらく続く可能性があるのだという。


これは三面記事の類いで、それが市場を血みどろにしている。

シラー教授がCNBCで、米国が蒸し返したように見える米中貿易摩擦についてコメントした。
教授は、トランプ政権の動向を広い心で理解しようとしてきた経済学者だ。
政権の政策を肯定するでもなく、ただ批判するのでもない。
経済学的に間違った行動であっても、人間行動学的に捉え、理解し、先を見据えようとするのは、さすがに超一流の行動経済学者だ。

シラー教授による、最近の米中摩擦の経緯はこうだ:

「これは劇場だ。
2人の強面の政治家:習とトランプがいる。
トランプが少しジャブをおみまいしたんだ。」

もちろんトランプ大統領はすぐさま中国をノックアウトできるとは思っていないだろうし、そうするつもりもないのだろう。
大統領の繰り出すパンチは相手にダメージを与えることより観客にアピールすることの方が大切なのだ。


シラー教授は、関税というジャブはそもそも万能でないと指摘する。

関税は商流を迂回することで回避できる。
関税は世界の終わりではない。

シラー教授は、米中の両首脳には事をこじらせすぎないようにするインセンティブがあると指摘する。
関係悪化は自分たちの権力基盤を危うくするだけだ。
このため、再び合意を目指すように向かうのではと期待をかける。

シラー教授は、市場が今回の蒸し返しにやや過剰反応していると言いたいようだ。
では、市場への反応はどうあるべきなのか。
シラー教授は、市場の動きは参加者の心理に左右されるため、それをデジタルに推計するのは難しいと説明する。

「市場とは、投資家が他の投資家のやっていること、やりそうなことをどう考えているかによって突き動かされる。
投資家はこの新たな関税戦争で大きな反応が生じると考えている。
だから、これが続くかもしれない。」

シラー教授は、今回の米中摩擦の悪化に際し敏感に上昇したボラティリティについてもコメントしている。
予想はつかないとしながらも、安心すべきでないとも含ませている。

ボラティリティはひとたび立ち上がると、しばらく続く傾向がある。
その後、数か月は続くかもしれない。
上がるのではと予想している。


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