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ハワード・マークス ワイマール、ジンバブエ、・・・:ハワード・マークス

ハワード・マークス氏の5日付「Memo」の第2弾: 株式市場の強気材料の1つ、拡張的金融・財政政策の継続可能性について検討されている。


FRBはこれを永遠に続けられるのか?
FRBが銀行の準備預金を生み出し、資産を買い入れ、バランスシートを拡大する能力に限界はあるのか?
そして、財務省が財政赤字を続ける意思に限界はあるのか?

マークス氏がメモで「究極の疑問」を列挙している。
同氏はこのメモの中で米国株にとっての主たる強気材料を2つ挙げている。
大手テクノロジー企業の強さと超低金利だ。
前者に対する不安要素はニフティ・フィフティの再現だった。
後者に対する不安要素は中央銀行の政策変更だ。
超低金利を支えている金融政策に変化があれば、2013年や2018年のような市場の反応があってもおかしくない。
マークス氏はある元FRB理事に聴いた結論を紹介する。

『中央銀行が準備預金を生み出す能力は、誰かがその準備預金の受け取りを望むか、政府の命令で強制されるかする限り、限界はない。
ワイマール共和国(ドイツ)、1970-80年代のブラジルの極端な環境でもそうだったし、現在のジンバブエでもそうだ。
もっと穏やかな日本の現状もそうだ。』

注釈がついているとはいえ、すごいところに並べられたものだ。

元FRB理事は、問題の本質はできるかできないかではないと示唆する。
仮にできるとしても、過去を振り返った時、それが政策目標であるインフレを十分に押し上げたわけではないからだ。
今回も当面、流動性の高い安全資産が好まれ、インフレに火が付くことはないだろうという。
そして、インフレ、金利が上がらなければ、財務省は財政赤字に寛容であり続けると予想している。

過去の金融緩和がインフレを十分に押し上げられなかった点から、マークス氏は(インフレではなく)金利の先行きの前提についてこう結論している。

経済成長が弱く、インフレが低位にとどまるなら、FRBは(市場介入に)積極的に取り組む体制を続けられると信じる可能性が高い。

市場のコンセンサスに近い見方のように思われるが、注意も必要だ。
2つ条件がついている: 低成長と低インフレ。
いずれかが崩れれば、話は変わってくる。
さらに、これら条件が満たされ続けたとしても、FRBは金融緩和を続けられると信じるだけであって、実際に続けられるかどうはわからない。


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