ロバート・シラー:FANG、ビットコインとトランプ

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資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、バブルについての行動経済学的な側面を語っている。
その中で、FANG、ビットコイン、ドナルド・トランプ大統領の危うさに言及した。


バリュエーション信頼感指数は2000年前後以来の低さだ。
換言すれば、みんな市場が高値にあると考えている。
CAPEレシオを見るまでもなく、みんなそう思っている。
・・・
現在は、市場への不信の時代なんだ。

シラー教授はQUARTZのインタビューで話した。
教授は1989年から算出している米市場に対する信頼感指数の中から、バリュエーション指数を挙げて現在の過熱感を説明した。

Robert Shiller教授による米バリュエーション信頼感指数
Robert Shiller教授による米バリュエーション信頼感指数

機関投資家・個人投資家ともに信頼感指数の低下が続き、ついにITバブルの頃と同様の低水準となった。
投資家は市場のバリュエーションへの心配を募らせている。
ITバブル以来と言えば、有名なCAPEレシオもそうだ。

Robert Shiller教授によるCAPEレシオ
Robert Shiller教授によるCAPEレシオ


過去CAPEレシオが最高となったのはITバブルであり、その次が大恐慌直前。
現在は、史上3番目の高値圏にある。
シラー教授は以前、現在とITバブルでは多くの点で異なる特徴があることを認めていた。
ところが、このインタビューでは、市場心理が少し似てきたと話している。

「2000年は1849年のような年だった。
ゴールド・ラッシュの年だ。
1849年には、ウィルスの大流行のように金を求めて人々が西部を目指した。
・・・
1999年前後も同様だった。
・・・
私たちはFANGで同じことを繰り返そうとしているのかもしれない。」

1849年は、豊富に埋まっている金が大金持ちにしてくれるというナラティブがブームを巻き起こした。
2000年は、インターネットが世界を変えるというナラティブだった。
シラー教授は、こうしたナラティブには一片の真実が込められているという。
その一方で、真実が込められているだけではあまり価値がないともいう。

「問題は、どれだけ速くそれが実現するかであり、投資家にとっての現実的な見方は何なのかだ。
彼らは、ドットコム・バブルについて早とちりしてしまったんだ。」

シラー教授は、現在の最大の投機バブルは何かと質問を向けられている。
教授は、現在のバブルが不安によって生み出されていると指摘した上で、ビットコインとドナルド・トランプだと答えている。

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