ロバート・シラー:AIによる破壊に対処する保険

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ロバート・シラー教授が、人工知能やロボットが社会に与える破壊的なインパクトについて論じている。
こうしたインパクトに対するには、政府による所得再配分だけでは不十分だとし、一種の保険のような仕組みを提案している。

「今私たちが目の当たりにしているのは前例のないことだ。
それは人工知能であり、大きなインパクトがある。」


シラー教授がCNBCに、人口知能AIが人類に与えるインパクトについて語った。
もちろんAIは人類に豊かさも与えてくれる。
シラー教授もハッピー・エンドの可能性を否定はしない。

「学校の先生が増え、クラスも少人数になるかもしれない。
もっと高齢者の世話をするようになり、長生きになり、それで高齢者の世話をみる人が増えるかもしれない。」

しかし、今世界で話されているのは、こうしたプラス面だけではない。
シラー教授は、AIが社会に大きな不確実性を与え、多様な人々に多様なインパクトを与えていると指摘している。
心配なのは、メリットを享受できず取り残される人たちだ。
AIが一部の人たちの人生を破壊してしまうかもしれない。

人々はかつてないキャリア・リスクにさらされている。
私が著書『それでも金融はすばらしい』で提起したのは、個人とそのキャリアが格差に流されていくのから守るある種の保険のようなものを考えるべきということだ。

公的な所得再配分から、保険のような新たな所得再配分の仕組みに移行すべきとシラー教授は言う。
公的な再配分・給付制度だとモラル・ハザードの問題が必ずクロース・アップされる。
小さな政府を求める人たちはそうした点を問題視し、救済策を縮小・廃止しようとする。
ならば、モラル・ハザードの発生しにくい仕組みにすればいい。
教授はウェブ・デザイン学校の例で説明している。

「そこでは一定レベルの所得が得られる仕事につくまで費用が発生しない。
(仕事につくと)初年度の所得の10%を請求される。
仕事を与えると約束され、もしも仕事がなければ何も払わない。」


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