ロバート・シラー:突然VIXが倍になれば・・・

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資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、シカゴ恐怖指数について不吉な予想をしている。
ビットコインについては人間の心理に迫り、対処のあり方をアドバイスしている。


突然VIXが倍になるとすれば、それは人々の心が他の状態、株式市場の懸念を心配する状態に遷移することを示唆しているように思える。
現在(の市場)は自己満足の状況だ。

シラー教授はBloombergで、低位に落ち着いているシカゴ恐怖指数(VIX)について不吉な予想をした。
教授は従前から、VIXが低いことが安全を示さないと言ってきた。
大恐慌の前にも市場のボラティリティは低かったし、多くの弱気相場の前にも同様の現象が見られてきたからだ。

「VIXは何か背景にあることを反映しており、それが何かが問題だ。
なぜ、こんなに長い間安定しているのか。」

VIXが極めて低いことについて、シラー教授も確たる答を持っていない。
そもそもVIXの決定要因については有力なコンセンサスはなく、解明には数十年の研究を要するだろうという。
ただ、VIXは何か「新しいこと」に反応して上昇しうるとの推測を披露している。

「何らかの感情、新しいことへの感覚と関係しているように思う。
株式市場が活況だったのに、そこには新しいことはない。」

では、何が新しいのか。
何が高ボラティリティなのか。

「ビットコインのボラティリティが極めて大きいその時に、株式市場は落ちついている。
なにか人間の関心について、複雑なナラティブ(物語)があるのだろう。」

人々の関心が「新しい」ビットコインに遷移し、関心の受け皿となったビットコインのボラティリティを上昇させているという説だ。
関心の的でなくなった株式市場の方は単調な動きが続いている。
では、次に株式市場に関心が集まるのはどうした状況の時か。
それは投資家が市場を心配する時だと教授は言う。
つまり、次のVIXの高騰は悪い知らせとなる可能性が高いということだ。

バリュー/グロースのセクター戦略について、シラー教授はバリューを選好している。
今回の長い上げ相場を通してグロースはバリューをアウトパフォームしているが、教授の考えは揺るがない。

「短期的には(グロースがバリューをアウトパフォームするのも)ありうることだ。
バリュー投資の理論は人間の心理に基づく長い歴史がある。
私はまだバリューの方に賭けている。」

(次ページ: 通貨の価値の源泉)

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