ロバート・シラー:ロボットへの不安が株を押し上げる

Share

資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、熱狂なき株価上昇の原因について仮説を披露した。
自動化やロボット化に対する不安が株式市場を押し上げているのではないかという。



Yale’s Robert Shiller: People are worried about technology and their job from CNBC.

「深い感傷的な恐怖が増えつつあり、それが今の株価を押し上げる効果を与えているのだろう。
現在がその極致なのかはわからない。
まだ数年こうした状況が続くのかもしれない。」

シラー教授はCNBCで、逆説とも聞こえる株価上昇要因を挙げた。
人々の不安が逆に株価を押し上げるという。
教授がこの仮説を考えた一つの理由は、低ボラティリティからのインスピレーションだろう。
金融引き締めが見えているのに市場が最高値を追っている。
市場には確かに不安心理があるのに、ボラティリティは極めて低水準だ。
この逆説を何かのロジックで説明しなければならない。


Robert Shiller on artificial intelligence from CNBC.

シラー教授は、人々の脳裏に焼きついた大きな不安に立ち戻るべきと言う。
売買にどれだけ効いているかはわからないとしながら、自動化とロボット工学が労働者に不安を与えていると指摘する。

「今に自動運転車のように無人で大洋を横断する船ができるだろう。
こうしたことが続いて、人々はすべてについて不安になるだろう。
株式についてもだ。
さまざまな種類の企業でこの自動化がどう活躍するかはわからない。」

こうした不安にさいなまれた人たちは、どういった行動をとるのだろう。
そこで、教授の逆説となる。

「ロボットが通常の仕事を奪ってしまう。
人々は心配しており、テクノロジー株を物色している。
彼らは、脅威を与える側に参加しようというような気持ちなのではないか。」

つまり、労働者としての不安を補うために、株式を買って資本家の側に回ろうとしている可能性だ。
シラー教授は、こうした恐怖が株高の大きな要因になっている可能性があると考えている。