ロバート・シラー:ブラック・マンデーの再来

執筆:

ブラック・マンデーから30年となった19日、ロバート・シラー教授がThe New York Timesで市場急落について書いている。
クラッシュは正しい理由で起こるとは限らず、正しい理由で起こらないとも限らないと言う。


私たちは依然リスクを抱えている。
基本的に、市場のクラッシュとはウィルス感染のように始まる群集の殺到であるからだ。
この種のパニックは間違いなく再発しうる。

シラー教授は、市場の下落リスクを無視すべきではないと警告する。
現在の市場がブラック・マンデーをそのまま繰り返すことはないだろうとしながらも、それはパニックが起こらないことを意味するものでもないという。

「ある面、状況はおそらくさらに悪くなる:
技術はウィルスのような噂の伝播をはるかに容易にした。
しかし、そうした過酷な1日での市場崩壊を未然に防ぐために規制が設けられている。」


勘違いが引き起こす集団パニック

シラー教授は、ブラック・マンデーの大暴落が2016年8月28日のロサンゼルス空港でのパニックに似ているという。
この日空港では利用客がパニックに陥り非難する騒ぎがあった。
大きな音がしたところ、銃声と誤解され、尾ひれがついて群集をパニックに陥れたのだという。
同空港では2013年に銃乱射事件が起きており、誤解が起こりやすい環境にあった。
警察の調べで発砲はなかったことがわかっている。
報道によればこの騒ぎで(おそらく無関係の)快傑ゾロのコス・プレーヤーが一時拘束されたという。
市場暴落とはそれと似たようなものだとシラー教授は考える。

原因がわからない

シラー教授は1987年10月19日のブラック・マンデーから4日のうちに投資家のアンケートを実施している。
その日ダウ平均にして22%超となる暴落を目にして、チャンスをものにするのに長けたシラー教授はアンケート作成にかかった。
紙のアンケートを普通郵便で送る。
4日の間に実に個人・機関投資家3,250名に発送したのだという。
驚くのは回答率だ。
シラー教授がそれほど有名でない時代だったのに、突然送られてきたアンケートに33%もの回答があったという。

シラー教授が目指したのはクラッシュ時の市場心理の解明だった。
一方、政府ブレイディ委員会のアプローチは全く異なっていた。
教授は委員会の報告書の核心を紹介している。

「ポートフォリオ・インシュランス戦略を採用していた多くの機関投資家、償還に対応した少数のミューチュアル・ファンドが、機械的に価格のトリガーによって売ったことで最初の下落が始まった。」

(次ページ: クラッシュしないリスク)


ページ: (1) (2)

 - 投資 ,