ロバート・シラー:トランプ効果は米国効果にすぎない

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資産価格の実証的研究で2013年ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授が、分散投資の必要性を説いた。
トランプ・ラリーで米国株が割高感を増した今、トランプ・バブルの及ばない市場へ目を向けるべきと語った。


「1998年、CAPEは今と同じ水準だった。
それでもあと2年間、株価は上がり続け、2000年にはCAPEは45倍まで上がった。
だから、私は株式市場から資金を引き上げろとは言わない。
ただ、今は危険に見えると言っているんだ。
まだ上がり続ける可能性がある。」

シラー教授はCNBCで、明確に米国株が歴史的な割高水準にあると述べた。
現在CAPEの水準は大恐慌前の1929年前後、ITバブルの2000年前後に次ぐ水準だからだ。

ロバート・シラー教授による米国株のCAPEレシオ

CAPEが中央回帰するなら、遅かれ早かれ米国株は大きく下げることになる。
シラー教授もそう信じているが、それがいつかはわからない。
列車から早く降りすぎれば、バブルの恩恵を受け損ねることになる。

「支持するわけではないが、トランプ政権は歴史的な政権だ。
トランプは税制を抜本的に改正すると言っており、そこには減税も含まれている。
それは株価上昇の潜在的要因になる。」


こう株価上昇の可能性を挙げる一方、同じくプロ・ビジネスだったクーリッジ大統領の時代も紹介した。

「心配しすぎたくはないが、戦争が起こるかもしれない。
北朝鮮なのか、シリアなのか、誰もわからない。
戦争はおそらく株式市場にとってプラスではないだろう。」

シラー教授は、戦争がすべてを変えてしまうとして、不確実性が高まっていると指摘する。
こうしたタイミングでは、ポートフォリオを見直し分散投資を検討すべきという。

「トランプ効果とは主に米国の効果だ。
世界に分散投資することで問題は改善できる。」

シラー教授は、低いCAPEの市場が低成長と考えるのは早計だという。
海外市場のCAPEが米市場のそれより低いのは、しばしば市場の心理を反映したものだと指摘する。
過度な悲観で割安になっている市場を探し「賢い分散」を行うよう説いている。

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