レイ・ダリオのメイン・シナリオで起こる「修正」

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、近時のSNS記事に関連したテーマについてインタビューを受けているので、重要部分を紹介しよう。


両極端の強大なポピュリズムとその2つの間の闘争があり、有効な金融政策がなく、世界では軋轢が存在する。
これが市場の本質だ。

ダリオ氏がCNBCのインタビューで現状を分析してみせた。
表現は変われど、同氏の基本認識はまったく揺るがない。
その上で、閉塞した状況への対処法を示している。

「賢く連帯して、システムが公平な機会をよりよく生み出すためのプロセスを作り上げていかなければならない。
さらに、よい投資、教育のための資金が足りないなら教育のための投資を行う余地は大きい。
それらに多く取り組めば、投資に対するリターンも上昇し、豊かになれるだろう。」

一方で、ダリオ氏はマイナス金利とそれによって容易になる金融・財政政策の協調を求める声についてもコメントしている。

あれはとても危険だ。


米国では財政赤字拡大に加えて年金・医療の負担が増大する。
これを賄うために政府・中央銀行が《ボンド・ファイナンス+マネタイゼーション》または《マネタリー・ファイナンス》を行えばいいとの乱暴な意見が高まっている。

「これが意味するのは大量の通貨等の発行が重要になることだ。
私が、システムが有効に機能していないというのはこの点だ。」

ダリオ氏は以前、これらを含む広範な問題・課題について国家の異常事態と呼んでいた。
今回のインタビューでも、大統領等の強いリーダーシップの下でさまざまな分野の人々が協力し、状況を打開すべきと話している。
しかし、悲しいことにダリオ氏のメイン・シナリオはそこにはない。

「これは起こりそうにない。
一番ありそうなのは、このまま進んでいくにしたがい、財政赤字を埋めるために通貨発行が行われることだ。」

このとうてい持続可能とは見えないスキームがしばらくは続くようだ。
しかし、仮にこれが持続可能でないならば、いつか潮目は変わる。
そうなれは、増大の一途だった世界のマネーに変調が訪れるということだろう。
ならば、莫大なマネーに支えられてきたさまざまな現象もまた変化を余儀なくされるはずだ。

(株式市場では)企業収益、過去の企業収益ではなく夢が売られている。
こうしたことは正常化され、修正されなければならない。
時間とともにパラダイム・シフトが訪れる。
その時、これまで経済・市場を支えてきたこれらのことが、ひどく危険にさらされることになるだろう。


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