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リーマン危機よりはるかに悪かった:ジェフリー・ガンドラック
2020年7月2日

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、米経済の先行きについて厳しい見通しを示した。


私は35年間市場で仕事をしていて、あらゆる危機を見てきた。・・・
3月下旬に経験した状況ははるかに悪かった。
投資適格社債、新興国市場、もちろんジャンク債市場でも、市場環境という点で2009年3月の最悪の日よりはるかに悪かった。

ガンドラック氏がYahoo Financeで3月に市場が迎えた最悪期について振り返った。
リーマン危機後の最悪時でも(価格を妥協すれば)買い手はいたが、今回は買い手がいない市場セグメントが出た。
社債保有者が投げ売りさえできない状況に陥ったのだ。
ガンドラック氏は、この状況を解消するためFRBが1913年連邦準備法に違反するはずの社債買入れに踏み切ったと解説している。

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ガンドラック氏は、米経済のV字回復シナリオは楽天的すぎ、実現可能性が低いと話す。

これが基本的に内包するのは、米国の全労働力を危険な状況に置き、失業保険給付を与え、生産にあたらせない代わりに給付を受けさせることだ。
そのお金はFRBに国債を買わせることで賄う。
それが可能で、何も悪いことが起こらず、誰も傷つかない。

この構図では、経済が生産を行わないのに、政府が借金して配れば問題を解決できる話になっている。
まさに政府が打出の小槌のような役割をしている。

ガンドラック氏は、こうした構図を持続不可能とするだけでなく、経済を転覆させかねないと警鐘を鳴らす。
同氏は、経済をさらに悪化させうる要因を2つ挙げている。

1つは労働市場がさらに悪化する可能性。

10-15万ドル稼ぐ人たちも新たなレイオフの波を被りうるリスクに晒されている。・・・
2020年2月以前より物事を効率的にやる方法が増えた。
次は中間管理職のレイオフになる可能性がある。

ガンドラック氏は、こうした中間管理職の層について決して貯蓄は多くなく、一方、政府もまだ救済の主たるターゲットと見ていないと説明する。
現在の経済環境、仕事のやり方が変化する中で、転職は容易でなく、賃金下落も覚悟せざるを得ない。
ガンドラック氏は、雇用・賃金の分野がデフレ的になっていると指摘した。

もう1つの地雷原は州財政の逼迫だ。
すでに連邦政府に救済を求める州もある。
ガンドラック氏は、今後こうした要請が列をなすと予想する。
仮に連符政府が応じるなら、連邦債務はさらに拡大することになる。

ガンドラック氏の経済見通しは厳しい。
(もっとも、それはすでにコンセンサスなのかもしれない。)

経済は景気後退の影響を受けており、これからしばらく続くだろう。
米経済が成長のピークに戻るのは2021年でも無理だろう。


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