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リーダーには覚悟がない:デービッド・アインホーン
2021年10月24日

デービッド・アインホーン氏率いるグリーンライト・キャピタルがインフレ継続を予想し、インフレ退治に消極的なFRBの覚悟のほどを見透かしている。


もしもFRBがインフレと実際に戦うなら、金融市場を害し、財政・金融政策で対処できない新たな景気後退の引き金を引くことになろう。

グリーンライトの第3四半期の投資家向け書簡で、FRBがそのデュアル・マンデートの1つであるはずの物価の安定に積極的でない理由を解説している。

第2四半期の書簡でも米インフレが一過性でないとし、リフレ・トレードを有望視していた。
今回も同様の見方を継続し、FRBの本音を見透かしている。

私たちのリーダーにはそれ(インフレ退治)を実行する責任を果たす覚悟がないだろう。
結果、FRBはインフレについてぼやかし、一過性だと主張し、自然と消えてくれることをただただ祈る戦略を続けるのだろう。
あるいは、最悪の場合でも、長い時間かけて徐々に債券買入れを減額し、最終的に徐々に利上げを進めるのだろう。
・・・この可能性はどんどん小さくなっている。

FRBの不作為を批判し、インフレ継続を念頭においた投資が有利になると示唆している。

さて、最悪期を脱したとはいえ、グリーンライトのパフォーマンスは苦戦を続けているようだ。
第3四半期のリターンは-2.6%(S&P 500は+0.6%)。
ロングが-4.5%と足を引っ張り、ショートが+1.2%、マクロが+1.0%。
以前はショートで大負けする展開も見られたが、今はそうではなさそうだ。
平均エクスポージャーはロングが127%、ショートが70%とされている。
(これは、総じて上昇相場が続きうるとの見方を反映するものかもしれない。)

第3四半期のアンダーパフォーマンスの原因であるロング・ポジションについてはこう分析されている。

わが社が優れたパフォーマンスと考えていた投資先にもかかわらず、単純に損をした。
事実、ロングの多くはコンセンサスの予想を上回っただけでなく、私たち内部の(さらに楽観的な)予想をも上回った。

アインホーン氏は(マクロを除き)あまり分散を用いない。
結果、銘柄固有の変動が強く出ることも多い。
業績はよくても株価がついてこないとは、バリュー投資にとっての最大の脅威だ。
これが一時的なものか否かで、今後のパフォーマンスが決まるのだろう。


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