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リフレ・トレード、米国債ショート:ブリッジウォーター
2021年8月3日

ブリッジウォーター・アソシエイツのグレッグ・ジャンセン氏らは、パンデミック前から経済状況が大きく変化しているとして、リフレ・トレードのチャンスを指摘し、米国債ショートを推奨している。


「歴史を振り返ると、数十年にわたる共通のパターンとは大きな反転であることがわかる。
これには論理的な理由がある。
過剰は外挿と破綻につながり、逆もまた然りだ。
また、政策立案者は最近の実験から学び、許容できない状況に対処することを強いられるため、(結果論での)政策ミスは同じ方向より反対の方向となりやすい。」

ジェンセン氏らが自社ウェブサイトで、経済や経済政策がしばしば行ったり来たりを繰り返すと書いている。
しばしば経済は山と谷を繰り返し、政策は反動を繰り返す。
同氏らは、2010年代と2020年代が大きく異なる時代になると予想している。
2010年代を「デレバレッジとデフレ的な10年」と括っている。

「財政政策を引き締めるのが速すぎ、各国中央銀行は何度もの試行錯誤を通して(金融)引き締めがまだ不可能であることを学んだ。」

世界金融危機後の先進国では、緊縮財政が流行りだった。
米国ではオバマ政権が共和党の反対にあい、EUでは加盟国間の公平性が問題とされた。
財政政策がとりにくい中、金融政策への依存が強まった。
それでも、2010年代の終わりには財政政策も用いられるようになり、変化・回復していたという。

そこにパンデミックが襲い、さらに重要なのが、それに対する政策対応が変化を超高速にしたのだ。
私たちは、オーバーシュートの確率がアンダーシュートのそれより大いに高いと予想している。

ジェンセン氏らは、パンデミック前からの変化をいくつか挙げている。

  • 金融・財政政策: はるかに景気刺激的であり、今後も両政策の協調が続く。
  • 家計: 支援策でバランスシートが改善、貯蓄率上昇。
  • 労働市場: 失業率は高いものの逼迫、賃上げの動きも。
  • コモディティ: 大幅な価格上昇。

パンデミック前までにすでに変化していたところに、さらにパンデミックが変化を強力に後押しした。
これら変化はインフレ圧力になりうるものだ。

ジェンセン氏らは、パンデミック前から見てインフレ要因が増えているのに、金利はパンデミック前のノーマルへの回帰を織り込んでいるように見えるという。
この不整合が格好の投資のチャンスを生んでいるという。

これが長い間で最高のトレードのチャンスをお膳立てしてくれている。
さらに、金利上昇がおそらくほとんどの資産にとって最大のリスクと見ており、米国債をショートするポジションには高い期待リターンが見込めるよう思われ、今日の金融市場の最大のリスクをおそらくヘッジできるだろう。
最大のリスクとは、政策立案者がインフレ/為替リスクに対して限定的にしか対処しないで終わるリスクだ。


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