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リッチになるために一番必要なコト:マーク・ファーバー
2020年8月20日

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、有望な3つの資産クラス、お金持ちになるために必要な努力について語っている。


「貨幣増発、貨幣増発による過剰流動性によって紙幣の購買力が失われていく。
言い換えると、ある種のモノが現金、通貨より上昇していく。
問題は、何が一番上昇するかだ。」

ファーバー氏がインドETのインタビューで、現状の投資環境を端的に表現している。

昨年までのファーバー氏の見通しといえば、幅広いリスク資産が下落するという伝統的な弱気予想だった。
しかし、現在のシナリオを大きく異なる。
貨幣の側で価値への疑念が生じているために、貨幣と資産の相対価格に視点が移っている。

知られているように2009年から最近まで米国株はすばらしくアウトパフォームした。・・・
この米国の米国以外に対するアウトパフォーマンスが継続するかだ。
私はそう思わない。

ファーバー氏は相対的に米国株について弱気な見方をしている。
また、米ドルについても弱気な見方を話している。
一方、有望と考える3つの資産クラスを挙げている。

  • 新興国市場(含むインド)
  • コモディティ関連株(BHP、リオティント、グレンコア、石油大手など)
  • 銀行株

逆張り投資家らしく、挙がったのはこれまでアンダーパフォームが目立った資産クラスになっている。

ファーバー氏は大統領選の市場への影響について尋ねられると、差はあるが基調は変わらないとの考えを示唆した。
どちらが勝とうが、FRBには短期的に貨幣増発を停止する選択肢はないと考えるからだ。
ファーバー氏は、投資リターンに捉われて本質を見過ごすべきでないと警告する。

株式市場は高く保たれるかもしれない。
しかし、貨幣増発が繁栄をもたらすと考えるのは間違いだ。
もしも貨幣増発が繁栄をもたらすなら、どの国も貨幣を増発するだけで、誰も生産を行わなくなるはずだ。・・・
単純な経済学に戻れば、一部の学者の一生機能しない経済学でなく、本当の経済学に戻れば、人々が生産を行い、財・サービスを生産した結果、繁栄がついてくるものなんだ。

ヘリコプター・マネー的な政策の矛盾を厳しく批判したものだ。
もちろん困窮している人たちを助けるのに財政政策が必要なら、それを行うのが国家の役割だろう。
問題は、それをどこまでやるか、いつ止めるか、止められるのか、にある。
ファーバー氏の語り口からは、もはや逆戻りはできないとの諦めさえ感じられる。

ファーバー氏は「リッチになるためには何をやらなければいけないか」尋ねられ、とても誠実な答えをしている。
日頃、少々おふざけが過ぎる同氏だが、一方で優れた見識を持ち合わせている。
ジェイミー・ダイモン氏が読むだけの事はある。

FRBやRBIによる貨幣増発はあなたを助けてはくれないと保証しよう。
あなたの助けになるのは懸命で集中した規律ある仕事、堅実な仕事、知識とスキルの絶え間ない向上だ。
それは確実ではないが、多分あなたをリッチにしてくれる。
少なくともリッチになる確率を高めてくれるだろう。


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