ラリー・フィンク

ラリー・フィンク:たくさんの暗い陰が見える

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資産運用の世界最大手BlackRockのCEO、Laurence D. Fink氏が、経済・市場の先行きの不透明感に戸惑っている。
道は真逆の方向に分岐しており、現時点ではデフレ的な道に向かう可能性の方が高いのだという。


フィンク氏の8日開催のコンファレンスでの発言を各社(Bloomberg 1)Reuters 2)等)が報じている。
トランプ大統領と市場のハネムーン期間が終わりつつあり、市場が行く末を図りかねている様子が伝わってくる。

「かなり混乱している。」1)
「たくさんの暗い陰が見える。」2)

フィンク氏は不安を隠さない。
市場環境の不透明感から、景気は「減速している」1)のだという。
トランプ・ラリーが期待先行だったため、「市場はおそらく行きすぎている」1)2)と指摘し、実体経済の現実を語った。

「欧米のCEOと話をしていると、彼らは将来に対して極めて強気だが、ほとんどの経営者は今、投資をしていない。」2)

トランプ政権への期待とそれがもたらす混乱が将来の見通しを難しくする。

「私たちの世界は現在、二極化している。」1)2)

二極化した未来は金融市場(米10年債利回り)で言うとこうなる:

  • 2%を割り込む
  • 4%を超えて上昇する
  • または、この両方を経験する

フィンク氏のオッズはこうだ:

「10年債利回りは2%を割る確率の方が大きい。
市場はかなりの幅、後戻りするするだろう。」

期待を集めるトランプ政権の政策のいくつかは議会の承認が必要だ。
議会共和党とは、いくつかの主要政策について対立も予想される。
フィンク氏は構造的なディスインフレ要因が続く中、目玉政策の一部の実施が2018年にずれ込むと懸念している。

米10年債利回りについては、債券市場の王らが気になる予想を口にしている。
ビル・グロス氏は金利上昇に転じたと見るものの、今後も金融抑圧が続き、金利上昇は抑えられる可能性が高いと予想する。
ジェフリー・ガンドラック氏はいったん低下した後、今後5年ほどで米10年債利回りは6%まで上昇しうると予想している。