ユーロ建て金投資の仕組み方:デニス・ガートマン

コモディディ王デニス・ガートマン氏が、金投資の手法を詳しく解説している。


私はこの数年、金に対して強気だった。・・・
金のドル建て価格より印象的だったのが金のユーロ建て価格だ。

ガートマン氏がMoneyShowで、過去数年の金投資の成功を振り返った。
確かに同氏は早いうちからユーロまたは円を調達通貨とする金投資を推奨していた。
その後、特にユーロ建てが有望との考えを継続していた。

「金は下落すると思う通貨建てで買うといい。・・・
ドル高を予想するなら、どうしてユーロで金を買えるのにドルで金を買うんだ。」

このポジションは、金価格上昇とともにユーロ安の恩恵を得ようというものだ。
ガートマン氏はユーロ建て金投資ポジションの合成法を伝授している。
これはドルの世界で生きている投資家にとっての合成法だ。

  • SPDRゴールド・シェアーズ(GLD、金ETF)を(ドルで)買って、同額ユーロを(ドルに対し)ショートする。
  • GLDを買い、プロシェアーズ・ウルトラショート・ユーロ(EUO、ユーロ/ドルのベア(2x)ETF)を半額買う。

(円の世界で生きている投資家は、ドルを円で置き換えて考える必要がある。)

ガートマン氏は今後もこのポジションがある程度有効であり続けると考えている。
それは、ECBの金融政策についての読みがあるからだ。

「欧州の金融当局には拡張的政策を継続する以外に選択肢はない。
もしもそうなら、ユーロ建てで金を保有するのはドル建てで金を保有するよりはるかにいいトレードになる。」

ではなぜ円建てを外し、ユーロ建てを推奨し続けるのか。
ガートマン氏は口にしていないが、日銀の金融緩和に出尽くしが強く感じられるのかもしれない。
しかし、最近ではECBの金融政策にも出尽くしを指摘する声が出てきた。

ガートマン氏にも少し迷いがあるようだ。
これまではどの通貨建てでも金投資はいいパフォーマンスを上げてきたが、さすがに少し慎重になっているという。


「(自分の退職口座の)金のロングが大きすぎることを少し心配している。・・・
私はこのポジションをヘッジするためにユーロ建てでの保有にしてきた。
しかし、最近、相場が弱い時には金のプット・オプションを買うより、ポジションを小さくする方を選んでいる。」

インタビューの終わりにガートマン氏は驚愕の後日談を口にした。
実は2014年、ガートマン氏のアイデアを元にガートマン氏の名前を冠するETFがローンチされていたのだ。
1つはユーロ建て、もう1つは円建てでの金投資を可能にし、それを買うことで上記のような合成は不要になるというものだった。
ところが、これらのETFは2017年10月にクローズされている。

「どんなに私が愚かだったか話そう。
私はユーロ建ての金を引き当てにするETFを持っていたんだ。
250百万ドルしか集まらず、維持できなくなった。」

一昨年までの金の低迷を考えれば、2014年は確かに早すぎたのだろう。

「(運用会社の)経営者は底を打ったその日に決断をした。
あと1か月半待っていれば、すぐに200-400百ドル集まっただろうに。」

ビットコインについて尋ねられると、ガートマン氏はビットコイン価格がゼロに向かうときっぱり述べた。
取り付く島もない、決然としたコメントであり、理由を2つ挙げている。
1つ目はビットコインには何の価値も保護するものもないこと。
2つ目は比較的新しい。

2つ目はリブラの登場だ。
仮想通貨だが、他の通貨の引き当てがあり、金や銅が引き当てられるだろう。
リブラはビットコインを駆逐するだろう。

反暗号資産に新たな論点が加わったようだ。
もっとも、1つ間違えば、リブラもまた似たようなロジックで排斥を受けるのだろう。
何しろ反対者の決意は固いのだ。

私はビットコインに対して悲惨なまでに蔑視してきたし、今後も長くビットコインを悲惨なまでに蔑視するだろう。
ビットコインの価格がゼロになったら言うだろう。
『私はもう悲惨なまでにビットコインを蔑視していない』と。


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