モルガン・スタンレー:ドル円は117円の後108円へ

モルガン・スタンレーのHans Redeker氏が、米ドル相場のゲーム・チェンジを指摘した。
米金利の上昇期待が米ドル高をもたらすとの考えは当てはまらないという。


米ドルは今年1月ピークを打ち、今後6年間下落トレンドを続ける可能性が高い。
米ドルを動かす主たる要因は金利期待ではなく、世界経済の動向や世界の資金需要なのだ。

モルガン・スタンレーが米ドルの長期低下トレンドを予想したとBloombergが伝えている。
確かに最近、金利差と為替レートの相関は低下傾向にある。
とりわけ米ドルについては、政治的変化の要因が強く効いているように見える。

米ドル名目実効為替レート(青)とドル円(赤)
米ドル名目実効為替レート(青)とドル円(赤)


米ドルは昨年11月の大統領選以降いわゆるリフレ・トレードによって大きく買われた。
ところが、政権の混乱が続き、政策が前に進まないと見るやドルは半年以上も売られた。
9月頃から減税法案の議論が緒につくと再びリフレ・トレードが息を吹き返す。
しかし、最近のドル高もいったん調整に入るような気配が感じられる。

主要経済の中で唯一金融政策正常化に着手していない日本については、来年2018年第1四半期に117円まで円安ドル高が進み、その後2018年末までに108円まで下落するとモルガン・スタンレーは予想している。
急速に円高に転じる理由は明解だ。
「日銀が次のECBになる時が来る」と見ているからだ。
日銀が金融政策正常化に着手し、イールド・カーブが上方にシフトすれば、昨今のユーロ高の構図が繰り返されると見ているのだ。

その他モルガン・スタンレーの示唆は次の通り。

  • 新興国通貨やユーロに対して米ドルをショート: 特に新興国通貨は良好な実質利回りを与えてくれる。
    ユーロ/ドルは2018年第1四半期に1.25へ。
  • 買い: ロシア・ルーブル、インド・ルピー、コロンビア・チリ・ポーランドの通貨。
  • 回避: メキシコ・ペソ、ブラジル・レアル

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