マーク・ファーバーの驚愕の推奨

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、米債券市場・長期金利の先行きについて予想している。
淡々と予想を述べた後に、真意を疑うような(検討の)推奨をしている。


世界経済に対する私の弱気見通しを前提にすると、米10年債利回りは2.00-2.25%まで低下すると予想する。
しかし、2016年の底1.37%まで達するとは考えていない。

ファーバー氏が月例の書簡で書いている。
足元の米長期金利は2.7%程度。
1/2-3/4%の低下を見込んでいることになる。
ファーバー氏の想定するシナリオはこうだ。

「(それがいつになるにせよ)米経済が急速に軟化していることがFRBに明らかになると、FRBは政策を変換し、利下げしQE4を始める。」

ようやく金融政策正常化に向かったFRBの努力が半ばで頓挫するとみているのだ。
ファーバー氏は2017年、FRBが量的緩和の罠にはまったと指摘していた。
中央銀行はQE4どころでなくQE99まで実施する、システムが崩壊するまでQEを実施することになるとの懸念を述べていた。
インフレの結果、名目の価格が上昇するため、ダウ平均が100,000にまで上昇する可能性があるとシニカルな予想をしていた。
今回の予想はQE99にまた1近づくQE4の予想だ。


ところが、今回ファーバー氏は長期金利の下げが限定的と見ている。
もしも、金利の趨勢的な低下傾向が続いているとするなら、前回の最低値を切り下げてもいいはずなのにだ。

「その時点で短期金利が低下するのは間違いない。
しかし、長期金利はどうだろうか?
長期金利が量的緩和再開(QE4)にどう反応するかは定かでない。
QE再開は米ドル相場を下落させ、インフレ期待とともに財政赤字を加速させるだろう。
これを債券市場は嫌うだろう。」

長期金利が底を打った2016年との相違は、トランプ政権・共和党の大規模財政刺激策であり、米財政悪化だ。
金融緩和への回帰は、この財政悪化を低金利によって助ける働き・弊害があり、インフレに弱い債券は嫌われることになる。
これが、ファーバー氏が下げ余地を小さく見る理由だろう。

ファーバー氏は、目を疑う(「検討」の)推奨をしている。
これが本心なのか「ダウ平均100,000」に類するものなのかは定かでない。
少なくとも以前のファーバー氏は決して推奨しなかった資産クラスだからだ。

米ドルの先行きが極めて脆弱になりうるとの考えを共有する読者は、2つの資産クラスを検討するとよい:
貴金属と仮想通貨だ。


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