ハワード・マークス
 

マクロが重要だがミクロで戦う:ハワード・マークス

Oaktree Capitalのハワード・マークス氏が応じた高校の投資クラブとの一問一答の第3弾。
ミクロかマクロか、また人生のアドバイスを語っている。


投資の評価に関して、ミクロとマクロのどちらがより重要ですか。
またそれはなぜですか。

質問者のイーサン君が投資におけるアプローチをマークス氏に問いかけている。
このテーマはマークス氏が明確な方針を持っているテーマだ。
同氏は以前からエコノミストは雇わないと公言している。
そのマークス氏の答がこうだ。

マクロの方がより重要だが、マクロは知りえない。
マクロに関して卓越した予想能力を持ち他の人より継続的に正しい答を出し続けることができる人は、いたとしても極めて少数だ。
数年前ウォーレン・バフェットと夕食を共にした時、情報が望ましいものである条件を2つ挙げた。
重要であることと、可知であることだ。

たとえ重要であっても不可知ならば意味がない。
だからマクロはマークス氏の選択肢にならないのだ。
さらに、競争に勝てるかどうかも重要な要件だ。
生き馬の目を抜く投資の世界で成功を収めるためには、他社並みなどありえない。

投資ビジネスにかかわろうとするなら、他の人が知らないことを知るために時間を使わなければいけない。
卓越した成功は、他の人が知らない何かを知っている卓越した洞察から生まれる。
マクロに関して他の人が知らないことを知るのはありそうな話でないが、ミクロに関してなら精勤・能力によってありうる。


マークス氏はマクロ予想を信じていないと公言し、自身とオークツリーがミクロに固執していると話す。
マクロとは経済・市場・通貨・金利であり、こうした分野では戦わない。
一方、ミクロとは企業・産業・証券であり、卓越した洞察を持つ投資先が主戦場となる。

マークス氏は最後にアドバイスを求められ、投資のすばらしさを2点熱く語っている。

  • 絶え間ない成長
    「大切なのは学び、成長し、進化し、考えを洗練させること。
    これがすばらしい。
    常に学び、常に意識を拡げ、知らなかった自分自身に挑戦するんだ。」
  • 変化とランダム
    「たとえば、物理学に興味のある人には、いつも正解のある分野を好む人もいるだろう。
    これは投資とは違う。
    昨日はうまくいったことでも投資では明日は世界が変化して失敗するかもしれない。」

マークス氏は生徒たちに対して、お金なしでも投資を体験できるという。
投資したい銘柄を見つけたら価格・日時・理由を書いておくのだという。
例えば1年後に見直して、上がったか、市場より上がったか等を検証すればいいという。

マークス氏は特に触れなかったが、理由を書いておくのは役に立つ、それでいて骨の折れる作業になるのではないか。
書くことによってアイデアが明確に定義され、後の検証の基準の一部になる。
投資家の中には、こうした基本作業をやれていない人も多いのではないか。

マークス氏は、投資家という職業を心から楽しみ満足しているようだ。
そうした生き方を生徒たちにも奨めている。

あなたのゴールは、楽しみ満足できることを行うことだ。
一番お金を稼げると思うことをやるのには賛成しない。
人生は一度きり。
それをただ金儲けのために不快なことで浪費すべきでない。
楽しめ報われることを行うことによって人生の達成感を最大化しようとすべきなんだ。


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