海外経済 投資 政治

ブルーウェイブは仕事をし市場は苦しむ:ポール・チューダー・ジョーンズ

ポール・チューダー・ジョーンズ氏が、米大統領選挙・議会選挙が及ぼす経済・市場への影響を端的に予想した。


間違ってるかもしれないが、私はバイデン勝利、ブルー・ウェイブ(民主党総獲り)を想定している。・・・
市場はそれが株式にとってとても良いことと信じているようだ。

チューダー・ジョーンズ氏がCNBCで、大統領選に対する市場の見方を代弁した。

米市場の強気ぶりは目覚ましい。
少し前までは、民主党政権になれば相場が崩れる可能性があるとの見方も多かった。
しかし、バイデン候補有利との観測が強まるにつれ、バイデンでも大丈夫との考えに宗旨替えしてしまった。
今ではどっちが勝っても大丈夫、といった楽観ぶりだ。

チューダー・ジョーンズ氏が、来年第1四半期にかけて市場の上昇を予想しているのは既報の通りだ。
同氏はそのホライズンで見る限り市場のナラティブは正しいという。
とりわけ、実体経済に関しては、民主党政権下で良い結果を生じると予想している。

「来年大規模な財政刺激策が講じられ、経済が強く後押しされる。
この政策によってメインストリートが恩恵を受けるのは間違いない。
名目の利益も増大するだろう。」

フィランソロピストとしても有名なチューダー・ジョーンズは、メインストリートが恩恵を受けることを素直に好ましいことと受け取っている。
一方、もちろん同氏には投資家としての顔もある。
金融市場では響きの異なる現象が起こるという。

ブルー・ウェイブとバイデンの税制案により、金融資産は長い間大きく苦しむことになると予想している。
歴史を紐解くと、株価倍率とキャピタル・ゲイン課税の間には、緩いが明らかな逆相関がある。・・・
キャピタル・ゲイン税率が10%ポイント上昇するごとにS&P 500のPERは2-5低下すると予想される。

バイデン候補の税制案では、キャピタル・ゲイン課税の最高税率は43%になると試算される。
現行の最高税率は30%あまりだ。
チューダー・ジョーンズ氏は、PERの低下が起こり、株価バリュエーションが長期的平均に回帰するだろうと予想する。
もちろん、株価下落要因は倍率だけではない。
法人増税も盛り込まれているから、利益率圧縮は避けられない。
チューダー・ジョーンズによれば、それだけで来年S&P 500のEPSは13-14ドル減少するだろうという。

チューダー・ジョーンズ氏は、価値観を交えず淡々と自身の分析を語る。

バイデン税制案はそれが意図したとおりのことをするだろう。
メインストリート、平均的なアメリカ人を救うことだ。
そのコストは、資産が株式市場や金融資産に投じられている上位1%の人々が負うことになる。

もっとも、これは理不尽なコスト負担ではあるまい。
もちろん、市場が下がることは悲しいことだ。
しかし、上位1%の人たちは、これまでの上り坂で十分恩恵を受けてきたのだ。


-海外経済, 投資, 政治
-

執筆:

記事またはコラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。記事またはコラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。記事またはコラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。記事またはコラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。 本文中に《》で囲んだ部分がありますが、これは引用ではなく強調のためのものです。 その他利用規約をご覧ください。