ブラックロック

 

ブラックロック:金は減らして持ち続けろ

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資産運用の世界最大手BlackRockのRuss Koesterich氏が、今年好調だった金について来年は逆風が吹くと予想している。
それでも、リスク分散の手段として金投資をやめてはいけないと言う。

「今年は、ヘッジがまったく逸失利益として負担とならなかった点でいつにない年となった。」


Koesterich氏が自社のブログでこう書いている。
米国株が高値を追う中、どこかにヘッジを求めるニーズも強まっていく。
典型的なのが米国債であり、金もまたそうした対象の一つだ。
長期債が9%、金が11%ものリターンを上げた今年、投資家にとってヘッジまでもが果実の多い行動に変化したのだ。
しかし、今後は少しスタンスを変える必要があるかもしれない。
Koesterich氏は「金を減らせ。しかし投げるな」と言っている。
同氏は2つ理由を挙げる。

政治: 財政刺激策が金にマイナスに

減税が実現する確率が高まっており、これが2つの変化:
 ・実質金利上昇
 ・政治の不透明感低下
をもたらし、金にマイナスに働く。
Koesterich氏は、金価格を占う最良の指標は米実質金利だという。
経済が上向き実質金利が上昇すれば、金価格には下押し圧力が加わるだろうという。


金価格(青、左)と米10年物価連動債利回り(赤、右)
金価格(青、左)と米10年物価連動債利回り(赤、右)

米ドル: 来年はドル安が一服


減税実現への期待が高まっていることから、短期的にはドル高を予想しているとして、それと逆に動く金価格が弱含むとしている。

金価格(青、左)と米ドルの実効為替レート(赤、右)
金価格(青、左)と米ドルの実効為替レート(赤、右)

両点はかなり重なったことを指摘しているようにも見えるが、いずれにせよ整合的な主張となっている。
実質金利・為替についてのブラックロックの前提が当たるなら、主張どおりの要因として働こう。
Koesterich氏の結論はこうだ。

「金を持ち続け、ちょっとだけ減らせ。
ほとんどの投資家にとっては、これは資産配分のパーセンテージとして1桁の真ん中あたりだけ金を持てということになろう。」

同氏は、株が高値圏にあり、債券の信用スプレッドもタイトになっている現状では、金は優れた分散投資のツールになりうると書いている。


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