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ファンダメンタルズなら容易に10%下落:モハメド・エラリアン

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、米国株市場について市場心理次第ではさらに10%以上下落しうると警告し、最善のヘッジ手段を提案している。


「5か月連続の上昇、この10年で最良の8月となった、歴代記録だ、・・・
いつか、これ(下落)が起こることを予想すべきだった。」

エラリアン氏がCNBCで、3日の米国株市場の下落について予想されていたこととコメントした。
むしろ、本当の興味はこれがこの先も続くかにあると指摘。
これまで株高を演出してきた流動性の要因が効いてこなければ、デリバティブ市場がさらに現物市場を下落させるだろうと予想した。
ただし、エラリアン氏は、それが起こると予想するわけではない。

エラリアン氏は、依然としてファンダメンタルズと市場の間に大きな乖離が存在すると指摘する。

この乖離を生んだのは、投資家がファンダメンタルズを重視するか、流動性を重視するかによる。
これまでは流動性を重視するスタンスが勝ってきた。
だから、ファンダメンタルズへの反応は小さく、市場は最高値を試してきた。

今後数週間、投資家のDNAがどのようなものか知ることになるだろう。・・・
この綱引きが行われており、投資家のDNAが見えてくるだろう。
私自身の感覚では、流動性による素地がまだ強いと思う。・・・
投資家がファンダメンタルズを考え始めたら、そう強調しておくが、容易にさらに10%は下げるだろう。

エラリアン氏は、投資家のバリュエーションの見方を2つに分けて解説する。
絶対的なバリュエーションと相対的なバリュエーションだ。
ファンダメンタルズから推計される絶対的バリュエーション。
それぞれの投資先のバリュエーションの比較の結果である相対的バリュエーション。

相対的には、株式は他の何よりも安く見える。
絶対的には、株式は高い。
流動性に基づくパラダイムにいるなら、これまでそうだったように相対的な考えが主になる。

絶対的なバリュエーションを重視するようになるなら、株価はさらに落ちると言いたいのだ。
そして、現在、相対的に株式が安いのなら、他の資産クラスは株式以上に下がる可能性があるのだろう。

エラリアン氏は、さらなる下げに対するヘッジ手段について尋ねられている。

通常、投資家は米国債をヘッジに用いる。
それが投資適格債だけでなく短期のハイイールド債までFRBが何度も下落から救済したと感じて、そうした債券に向かった。
しかし、現実には現在の市場に明らかに安全なヘッジ手段は存在しない。

相対的にいって株式が他の資産より安いのなら、従来のヘッジ手段も(調整時には)相当に危ないことになる。
それなのに投資家は、FRBの庇護と利回りを求めてより高リスクのものをヘッジ手段と考えようとしている。
エラリアン氏がひねり出したヘッジ手段は「米国債・少々の金・おそらく少々の極めて質の高い投資適格債の組み合わせ」だという。


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