ピーター・シフ

 

ピーター・シフ:QE再開が終わりの始まり

Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が米市場をバブル状態と指摘し、崩壊後にFRBがQE再開に追い込まれると予想した。
シフ氏によれば、それこそ「終わりの始まり」なのだという。


「心配すべきことが、おそらくかつてないほど、あまりにも多く存在する。
おかしなことは、みんなそのいずれも心配していないことだ。
おそらく熱狂、バブルのせいだろう。」

シフ氏は現在の市場について(ブラック・マンデー前の)1987年を彷彿とさせると話している。
人々が熱狂やバブルに囚われると、彼らの目にもはやリスクは映らなくなる。
視界に入っているのに、それと気づかなくなる。
しかし、みんなが見過ごすようになっても、バブルはバブルとして弾けるものなのだ。

「そこで愚かな話になる。
それ(バブル崩壊)が起こると、みんなこう言う。
『ああ、誰もこんなことが起こるとは予想できなかった。』」

シフ氏はバブル後を予想する。
毎度のことだがFRBによる市場救済である。

「そこでFRBが出て来て『大虐殺』を止めようとするだろう。
・・・
『はい、私たちは利上げしません。』
すると米ドルが爆縮することになる。」


米ドルについては昨年から弱気相場に入ったとの見方も多い。
そこで張られている1つの山が、FRBの金融政策正常化が途中で頓挫するというものだ。
シフ氏はその極端な一例を予想していることになる。
同氏は量的緩和政策の再開(QE4)を予想している。
そして、それが米国の信用問題をクローズ・アップすることになるという。

「トランプ大統領は『どうして肥溜めのような国からの移民を受け入れているんだ?』と言っている。
米国に対する債権国も同じことを思うだろう。
『苦労して稼いだお金をなんでこんな肥溜めにつぎ込まなければいけないんだ?
なんで米国のトイレにお金を流したいと思うだろう?』」

巧みに時事ネタを織り交ぜ、母国にとっての自虐ネタを繰り出すのはさすがだ。
FRBが米国債を買い支える限り、米国債のデフォルトや利回り急騰の可能性は高くない。
しかし、だから金融市場が問題を看過するわけではない。
金融市場は米国債を温存する代わりに米ドルを暴落させるとシフ氏は読んでいる。

「とても恐ろしいことだ。
FRBが(QE再開を)アナウンスすれば、どんどん債券を買っていくことになる。
それこそ終わりの始まりだ。」

こうしたダイナミックな変化がすぐに起こるかどうかはわからないが、米国の双子の赤字が止まらない限りリスク顕在化の確率が高まるのは事実だろう。
また、仮にFRBがQE再開に追い込まれれば、世界中がついに
《量的緩和政策には出口が存在しないのではないか》
と疑い始めることになろう。


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