ピーター・シフ

 

ピーター・シフ:2018年もドル安・コモディティ高

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Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が、遠からぬ景気後退の到来を予想した。
2018年の市場見通しのほか、いつか訪れる準備通貨交代のシナリオを語っている。


「減税にまつわる熱狂と市場の上昇は現在から不況までの時間を伸ばしてくれるかもしれない。
しかし、トランプ再選までは伸びないだろう。」

シフ氏はKitco Newsのインタビューで、次の大統領選までに米経済が景気後退期に入ると予想している。
2009年半ばからの景気拡大期はすでに8年超となり、米史上3番目の長さだ。
減税の有無にかかわらずいつ後退期に入ってもおかしくないとし、不況への対処は少なくとも初めは現政権があたることになるという。

シフ氏は2018年の市場見通しを話した。

「今と似た雰囲気で始まるかもしれないが『Buy the rumor, sell the fact.』で、反転が起こるだろう。
2017年の米ドルは、年初にトレーダーが恩恵を受けた強さ・熱狂にもかかわらず、これまで極めて弱かった。
ドルの低迷は2018年も続き、コモディティの底堅さが増すだろう。」


シフ氏は、前年同月比3.1%となった11月の米生産者物価指数(6年ぶりの高水準)を挙げ、生産者物価・消費者物価ともに上昇に向かうと予想している。
インフレ上昇が弱いドルを生み、最終的には経済を弱くするという。
結果、市場にも悪影響が及び、株価を下押しし、債券利回りを押し上げる。
金利上昇が経済に悪影響を及ぼし、減税効果を打ち消してしまうと予想している。
終末論者として有名なシフ氏は、こうした典型的な弱気シナリオをよどみなく語った。

シフ氏は、多くの国が米国から準備通貨の地位を奪おうと虎視眈々と狙っていると語る。
一つには米国が米ドルを経済制裁の道具として使うためだが、他にも本質的な問題があるという。
シフ氏は、米ドルが準備通貨であるがゆえに「世界の経済的不安定・誤った投資・資源の誤配分」が生じていると主張する。
米国の消費過多・借金過多・生産過小・貯蓄過小は、準備通貨であるから維持できてしまったのだと解説する。
準備通貨でなければ急激な通貨安や金利上昇に見舞われ、方向転換を余儀なくされていたはずなのだ。

最終的に米ドルがこの特権を失う時には、アメリカ人は消費するために生産しなければならず、借りるために貯蓄しなければならなくなる。
そうなれば、世界経済の不均衡に取り組むこととなり、各国中央銀行が膨張させたバブルを萎ませることになる。


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