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ビル・ゲイツの経済学者批判はいくらか正しい:ロバート・シラー
2019年9月20日

ロバート・シラー教授が、経済学や経済学者への批判に答えている。
ビル・ゲイツ氏による経済学者の存在価値を疑う発言への反応だ。


ゲイツは誇張しているが、いくらかの真実がある:
ビル・ゲイツ:『経済学者は実際はマクロ経済学を理解していない』

シラー教授が18日ツイートした。
ゲイツ氏の経済学者に対する批判とはQuartzのインタビューで語ったものだ。

あまりにもひどい経済学者たちは実際はマクロ経済学を理解していない

つまり、シラー教授が「誇張」と指摘したのは「あまりにもひどい」という部分だったのだろう。
「あまりにもひどい」は誇張だが、「理解していない」は真実ということではないか。

ゲイツ氏の批判は次のように続いたという。

「経済学は、ある入力に対してある出力を予想する物理学のようなものではない。
金利はいつか正常な状態に戻るのか、そして、なぜ正常な状態に戻らないのか?
窓からボールを落として物理学者に『何が起こったのか?』と尋ねた場合のようには、経済学者の間でコンセンサスがないだろう。
予想ができない、ケインズが『アニマル・スピリット』と呼んだ、経済学の方程式中の項を含めて、あまりにも多くの要因がある。」

無数の要因が絡み合う経済を相手にしているのが経済学だ。
もちろん、単純化したモデルで議論をするのが通例だが、そうして組み上げた理論体系が複雑な現実を描写・予想できる保証はない。
実際、現在の経済には多くの謎があるし、経済政策が思い通りの結果を出せないのも日常茶飯事だ。

ゲイツ氏は、まとまりのない経済学の有用性を疑問視している。

「今でもみんなまだ2008年に起こったことを議論している。
将来を予想するのはもっと難しい。
2008年の債券格付会社の役割を見ても、まったく修正されていない。
なんでそうなるのか?
コンセンサスがないのに違いないんだ。」

仮に、経済学や経済学者に社会に役立つほどの力がないとすれば、それでも役に立たない学問があってもいい。
しかし、もしそうならば、社会における経済学や経済学者の発言力を大幅に縮小すべきだろう。

しかし、シラー教授はもっと楽観している。
もともと複雑系を扱ってきた自負があるのかもしれないし、それこそナラティブ経済学の出番と喜んでさえいるのかもしれない。
シラー教授はこうつぶやいている。

経済学者がこの問題を直すと楽観している。
何年かかってもね。


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