ビル・グロス:4%成長に懐疑的

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債券王ビル・グロス氏が、トランポノミクスに懐疑的な見方を示した。
各政策にある程度の効果は認めるものの、経済成長の原動力となる生産性向上がおぼつかないという。


「規制緩和は成長率を高める可能性がある。
財政政策は短期的な経済拡大をもたらすだろう。」

グロス氏は、トランプ政権の政策の中に効果のあるものがあることを認めている。
しかし、こうした政策をもってしても、公約した4%成長は実現できないという。
成長率を大幅に引き上げるには、生産性の向上が不可欠だからだ。

「多くの経済学者が同意することだが、経済成長とは突き詰めれば生産性に依存し、生産性は常に投資に依存する。」

一方で、世界的な貯蓄過剰が示すことは、世界で投資が不足しているということ。
米国もまた例外ではない。
所を問わず、企業はキャッシュを多く抱えている。
支出に回したいと思わなければ、株主還元に回るだけで終わる。
グロス氏は、企業に対して投資に値する将来を示すことが必要と語る。

「問題は、将来の環境がそれ(投資)を後押しするかだ。
おそらくある程度はトランプ政権の通商政策が後押しするかもしれないし、ある程度は財政刺激策が後押しするかもしれない。」

保護貿易や財政政策は国内産業を短期的に拡大させ、企業は供給力拡大のための投資を積極化するかもしれない。
しかし、保護貿易が長期的に国内産業を拡大させるとは考えにくく、財政拡大も永遠に継続できるものではない。
移民政策を引き締めれば、人口動態の面でも経済成長に不利に働く。
グロス氏は、トランポノミクスにあくまで懐疑的だ。

「労働者数が0.5%しか伸びないとなると、生産性は少なくとも2-3%も改善させなければならない。
経済成長はイノベーション・生産性・投資に頼らざるをえない。
私は懐疑的だ。」