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ビル・グロス氏、GameStopに売り方で参戦し大勝利

かつて債券王と呼ばれた老投資家が、ポジション・トークを巧みに弄してGameStop株で莫大な利益を得ていたことが明らかになった。


GameStopのショート・スクイーズを仕掛けるという戦略は良いものだった。
私は株価が数日のうちに10、20、30、40、100、200、300、400ドルと上昇するなんて全く予想していなかった。

グロス氏がCitywire Selectorのポッドキャストで、参戦前の認識を語っている(Business Insider報)。
予想できないペースの急騰だったため、同氏の参戦は結果的に早すぎる参戦になった。
GameStop株がまだ100-150ドルのところでかなりの額をショートしたのだという。
その後、株価は上昇、1月28日の日中には481.99ドルの高値をつけるほどだった。
このベテラン投資家をして、夜も眠れない状況に追いやったという。
同氏の損失は10-15百万ドルにも及んでいた。

1月26日、テスラCEOのイーロン・マスク氏が買い煽りと読めるツイートをする。
グロス氏はマスク氏を「現代のトーマス・エジソン」と称えるものの、これには相当参ったらしい。

「マスクは小悪魔で、このゲームを楽しんでいた。・・・
彼は単に元気な男だから私は恨んではいないが、株価は倍になってしまった。
この時は一番眠れなかった。」

どうやらそこからグロス氏の反撃が始まったようだ。
損切も頭をかすめたというが、インプライド・ボラティリティの異常な高さに着目し、倍賭けを選択したのだ。

「私はヘッジファンドのいくつかのように規制されていないし、追証も求められていない。・・・
400ドルのところで『ありえない』と叫び、取り戻すために倍賭けした。
私にとってはとても度胸のいる行動だった。」

グロス氏の反撃は倍賭けだけでない。
この頃ポジション・トークを始めている。
1月29日付のInvestment Outlookはいつもより短めで、かつやけにミクロな話題だった。
GameStop株のインプライド・ボラティリティの高さを指摘し、売り方有利の見方を示している。
同氏は機関投資家としての(捕まらないための)ポジション・トークの作法を十分心得ている。
さらに、現在は機関投資家としての厳しい規制も受けないステータスだ(家族と財団の資金)。
グロス氏は2月2日にもGemsStop関連のInvestment Outlookを公表している。
この回も短か目だ。
PIMCO時代でも、Investment Outlookは月次だったから、短期間のうちに2件というのは異例中の異例だ。

そしてグロス氏は勝利する。
10百万ドル程度の勝ちだという。

これは私にとってすてきな、知的な、非感情的な瞬間だった。
私は、社会的側面、人々が群衆を煽り他の人が売ろうと思う前に売ろうとした事実、(買い方が)勝つのが難しいほど高く値付けされたボラティリティについて正しく分析していたんだ。

恐るべき76歳のトレーダー。
危うい橋を渡っているように見えるが、大金持ちだし問題ないのだろう。
お元気なのが何よりだ。


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