ビットコイン・金の上抜けの背景:マーク・ファーバー

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、最近の暗号資産・金の上昇についてコメントしている。
相場でブレークアウトが起こった時には、その背景にある原因について目を向けるべきという。


キャリアの早い時期、私は、テクニカル分析の問題点の1つがチャートの解釈にあると理解した。
にもかかわらず、私はその分野に惹かれていった。

ファーバー氏が月次の市場コメンタリーでテクニカル分析への思いを語っている。

証券分析をファンダメンタルズ分析・テクニカル分析と分けるなら、ファイナンス理論は前者を認知し、後者には批判的だ。
仮にテクニカル分析がチャートのみしか見ないのなら、それでトレードをするのは無謀としか言いようがない。
一方、それが分析全体の一部であるなら、何か情報を与えてくれるかもしれない。

ファーバー氏は、株式・債券・コモディティの市場が公知のファンダメンタルズの情報から説明できない動きを見せることがあるという。
しかし、そうした動きも決してランダムな動きではないものなのだという。

「だいぶ後になって世界がファンダメンタルズを変化させ、以前の価格変動の正当性を裏付ける。
言い換えれば、価格はファンダメンタルズに、特にアナリストの予想に先行するものなのだ。」

市場変動がファンダメンタルズに先行する、市場が現実の先回りをするという主張である。
これは、弱気相場入りが景気後退入りに先行するという経験則とも合致する。


ファーバー氏は、この点から長期・短期のチャートに注意する必要性を説く。
特に、いわゆるブレークアウト(上抜け・下抜け)が投資家の期待に反する方向に起こった時には要注意だという。
そして、最近多くの投資家が注目するブレークアウトらしき現象があった:
 ・ビットコイン等暗号資産
 ・金

ファーバー氏は、あるブレークアウトがブレークアウトであることを確認するための条件の1つを挙げている。

ブレークアウトの後には(直後とは限らないが)通常綾戻しが起こる。
しかし、価格はブレークアウトの点を超えず、ブレークアウトを正当化することになる。

たとえば、金市場については、最近の上昇が上抜けであるためには金価格が1,370ドル以上で維持される必要があるのだという。

多くの投資家にとって、相場の先行きを占いたいというのがブレークアウトへの興味なのだろう。
しかし、より重要なことはそれ以外にもあるのかもしれない。

「重要なのは、ビットコインの突然の大幅上昇・金の上抜けが何を意味するのか自問すべきことだ。」

ファーバー氏は終末博士の異名をとる投資家。
ダウンサイド・リスクへの感度が高い。
こうした投資家にとって金の上抜けとはリスク資産の下落を連想させるものだろう。

ファーバー氏は2人の投資家の言葉を紹介している。
1人目は、システム・トレードの草分け的ヘッジファンド・マネージャー、ラリー・ハイト氏:

『私は金融界でのキャリアをを通して、リスクを勘案するのを怠ったために破滅した人々を常に目にしてきた。
リスクにしっかり目を向けないと、それにやられてしまう。』

2人目は、弊サイトでもおなじみのハワード・マークス氏だ:

『くじの当たり確率がいい時に投資すべきで、悪い時には投資を減らすべきだ。
くじの当たり確率を決めるのは、今がサイクルのどこにあるかに大きくよっている。』


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